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[打者から見た100マイル]アーロン・ジャッジ「野球が進化している証拠だよ」
posted2025/08/12 09:00
text by

及川彩子Ayako Oikawa
photograph by
Yukihito Taguchi
「100マイルが増えている」
メジャーリーグの打者たちは、そう口を揃える。
あからさまにため息をつくことはないが、目を輝かせることもない。しかし、(打つのは大変なんだよ)という心の声が言葉の端々からうかがえる。
彼らの言葉通り、100マイル超を投げる投手は確実に増えている。
今季、100マイル超を投げた先発投手は20人、中継ぎ投手は50人で、10年前の2015年の先発12人、中継ぎ39人と比べても増加している。そのうち、今季の先発最速はタリク・スクバル(タイガース)で102.6マイル、続いて23歳のジェイコブ・ミジオロウスキー(ブルワーズ)で102.4マイル、中継ぎではメイソン・ミラー(パドレス)が104.1マイルをマーク。日本人投手では大谷翔平(ドジャース)が101.7マイル、佐々木朗希(ドジャース)が100.5マイルを計測した。
100マイルには届かなくても、98、99マイルを投げる投手も増加している。'15年に98マイル超の先発は48人だったが、今季は倍近い90人と、メジャー全体で球速が上昇している。
相手投手のデータを解析し、対策しても打てない。バットに当たってもファウルにするのが精一杯で、前には飛ばせなかったり、 手も足も出ない場合もある。「バーン」と捕手のミットに響いた音を聞きながら、肩を落としてダグアウトに戻る打者たち。それを横目に三振をとってマウンドでガッツポーズをする投手たち。
こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
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