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大相撲PRESSBACK NUMBER
協会離脱の白鵬が提案…「相撲グランドスラム」構想って実現可能? 世界で活躍“元力士”実業家のリアル評「可能性は十二分…でも怖さもある」
posted2025/07/02 17:00

相撲協会からの退職を発表した白鵬。今後は世界を舞台に相撲を広める「相撲グランドスラム」構想を進めていくという
text by

別府響Hibiki Beppu
photograph by
BUNGEISHUNJU
6月9日、日本相撲協会を退職した前宮城野親方で元横綱・白鵬が都内で会見を行った。今後は協会を離れ、国内だけではなく世界的規模の相撲イベントを軸とした「SUMOグランドスラム構想」を進めていくという。
世界を舞台にした壮大なプロジェクト。「相撲」から「SUMO」へと転換を期す元横綱の取り組みは果たして成立しうるのか。
「私が海外の興行などを経て実感しているのは、やっぱり相撲ってものすごい魅力のあるものだということなんです。“中”にいたときに思っていた何倍も影響力と可能性を持ったものであることは間違いありません」
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こう語るのは元力士や力士役を斡旋する芸能事務所「SUMOエージェンシー」代表取締役で、世界に向けて相撲の魅力を発信している元幕下の東桜山こと田代良徳さんだ。
田代さんはハリウッド映画『ジョン・ウィック』シリーズや『ハリボー』のCMなどへの出演で俳優として活躍する一方、海外向けの相撲イベントなどにも演者=力士として参加経験が数多くある。
相撲は「アジア」ではなく「日本」のアイコン
「例えば僕らが中東の人を見ても、イラン人なのかイラク人なのかどこの国の人なのか判別しにくいのと一緒で、海外から見るとアジア人って、中国人なのか日本人なのか、それとも韓国人なのかってやっぱり一見するとわからないんですよ。
これは文化においても同じことで、普通の海外の人たちは服装ひとつとっても日本の着物なのか韓国のチマ・チョゴリなのか、中国のチャイナドレスなのかってなかなかわからないものなんです。でも、相撲に関してはもうそれだけで“100%日本”。“アジア”じゃなくて“日本”とすぐに分かってもらえる。そういう文化というのはそれだけでとても価値がある。ものすごくキャッチーで、わかりやすいコンテンツですよね」