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「妻との死別」を乗り越えて…なぜ名ブラジル人FWは33年も日本に住み続けるのか「それが私の生き甲斐だ」現横浜FCコーチのアマラオが激白
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沢田啓明Hiroaki Sawada
photograph byToshiya Kondo
posted2025/06/27 17:03
FCホリコシ時代のアマラオ。長年にわたって日本でフットボールに関わり続ける理由とは
「彼は、若さ、サイズ、パワー、高い身体能力、確かな技術、と偉大なストライカーとなるためのほぼすべての要素を備えている。今後、さらに動きの質と量、シュートの精度を高め、いずれはジョージ・ウェア(主として1990年代にモナコ、パリ・サンジェルマン、ACミラン、リベリア代表などで活躍)のような高いレベルの選手になってもらいたい」
――元日本代表の鈴木武蔵や山田、ルキアンはどうでしょうか?
「鈴木は高さ、強さがあり、インテリジェンスも備えている。30歳を超えたが、まだまだ成長できる余地がある。山田はスピードに乗ったドリブルと正確なパスが持ち味で、素晴らしい才能の持ち主。連係を高めれば、さらに活躍できる。ルキアンに関しては、パワーと思い切りの良さが特長。これまで多くのクラブで結果を出してきたのは、彼がストライカーとして総合的に高い能力を備えているから。まだまだトップレベルで活躍できる」
シュンスケと一緒にコーチができるのは幸せだ
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――試合時にはどのような指導をするのですか。
「ベンチ入りできるスタッフの人数は限られているので、スタンドから観戦する。ハーフタイムになったらロッカールームへ入り、攻撃の選手たちに前半の反省点を伝え、後半やるべきことなどをアドバイスする」
――それで即座に結果が出るものでしょうか。
「実際には、なかなか難しい。それでも、実戦で即座にアドバイスを与えることは、その試合に限らず、以後の試合に間違いなく生きると考えている。チームの現状については、特長が堅守ということもあって、相手ボールを奪っても低い位置であることが少なくない。今後、もっと相互連係を深め、勝負どころではもっと人数をかけて積極的に攻撃して、得点を増やしていきたい。うちの選手たちは高い能力を備えており、もっともっとできる、と思っている」
――横浜FCでは中村俊輔、三浦文丈、土肥洋一もコーチを務めています。
「シュンスケとは、彼の若手時代に対戦した。魔法のような左足の持ち主で、大好きな選手だった。フミタケとドイは、FC東京で一緒に戦った仲間。彼らと再会し、一緒に仕事ができるのはとても幸せだ」
FC東京と味スタは愛着と思い出が詰まっているけど…
――かつてあなたが活躍したFC東京とは第1節でホームで対戦し、0-1で敗れました。特別な感慨はありましたか?

