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大谷翔平の甲子園伝説「あれはヤバかった。破裂音みたいな」「流し打ちであそこまで…」対戦投手がいま語る「打者・大谷はなぜ“衝撃的”だったか?」
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上杉純也Junya Uesugi
photograph byスポーツ報知/アフロ
posted2025/07/03 11:04
2011年夏の甲子園1回戦、帝京高の投手・石倉嵩也からタイムリーを放つ大谷翔平(花巻東高)
――石倉さんも甲子園初登板じゃないですか。やっぱり緊張しているなかで登板しているので、当時の甲子園球場の印象っていうのも多分、覚えていないんじゃないのかなと。
石倉 うっすらと覚えている感じですね。人がとにかく多くて……っていうのはありますね。それと花巻東の応援が凄かったなっていう覚えはあります。
――あの試合は当時、1回戦屈指の好カードって言われていたこともあって、大観衆が詰め掛けていましたからね。でも、石倉さんからすると、やっぱりもう試合に集中していて、あんまりそういうのも覚えていないといった感じなのでしょうか?
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石倉 そうですね。でも、緊張したのは覚えています。(伊藤)拓郎さんから代わってマウンドに上がった瞬間はすごく緊張したなっていうのは覚えていますね。
「あれはヤバかった。破裂音みたいな音がして…」
――そして打者・大谷との2度目の対戦の場面です。8-7と帝京が1点をリードして迎えた8回裏、ノーアウトで先頭打者だった大谷選手と対峙することとなりました。大谷選手の2打席目なんですが、そのときの打球は凄かったですよね? まだ先発の伊藤投手が投げていたときです。
石倉 あれはヤバかったですね。あれって何回でしたっけ? 2回とかでした?
――2回裏ですね。痛烈な当たりのセカンドライナーでした。
石倉 僕それベンチから見ていました。何か打った瞬間にもう破裂音みたいな音がして。だからセカンドの阿部(健太郎)がね、僕と同学年なんですけど、何かよく取ったなって。本当によく取ったなっていう印象ですね。
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