大谷翔平の甲子園伝説「あれはヤバかった。破裂音みたいな」「流し打ちであそこまで…」対戦投手がいま語る「打者・大谷はなぜ“衝撃的”だったか？」 

石倉　あれはですね、カウントが1－1になったところで、確か「外せ」のサインだったんですよ。「外せ」のサインで、キャッチャーの石川亮（オリックス）が確かボールゾーンに構えていたんですけども、僕が投げミスしてストライクゾーンに入っちゃったんですよ。

――やや内側に入ったって感じですよね。

石倉　やや内側に入ったんですが、よく見ればアウトコース低めぐらいかなっていう球ではあったんです。打たれたときはホームランかと思いました。

当たりが良すぎてシングルヒットになった

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――あの打球、あと2～3メートル上がっていれば、スタンドインしていたのかなと。

石倉　そうですね、入っていたと思います。でも左バッターの流し打ちであそこまで飛ばされたことって僕にとっては後にも先にもなかったんです。だからちょっと衝撃的すぎたっていうのはありますね。

――ただ、あの打球は当たりが良すぎて大谷選手は一塁でストップする結果になりました。

石倉　はい、止まりましたね。僕としては助かりました。

――とはいえ、同点となって、なおもノーアウトランナー一塁とピンチが続いています。しかも次は4番、5番。ここで石倉さんが抑えたのが帝京の勝因の一つだったかなと思うのですが。

石倉　そうですね。それはそうだと思います。試合の後とかに誰かとそういう話をしたような覚えがありますね。「あそこでやっぱりセカンドにランナーを進めさせなかったのが大きかったよね」っていう話をしたような覚えはありますね。

「花巻東の応援は凄かった」

――あのピンチの場面では4番・杉田（蓮人）の送りバントを阻止しています。続く5番・橘（廉）選手を二ゴロに仕留めて一塁ランナーの進塁を許しませんでした。ランナーを二塁にやらなかったという、その安心感みたいなものもあったと思うんですが。

石倉　そうですね。確かにありましたね。

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