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「あえて俺は今のお前に声をかけない」原晋監督と青学大“11年で箱根駅伝8回優勝”…強すぎる背景「ウチは前半遅れます」宣言で4連覇したことも
posted2025/01/04 17:00
text by
NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by
Yuki Suenaga
以前は“予選落ち”常連から…11年で8度の箱根優勝
<名言1>
今までストレッチを重視してこなかった子たちが、うちに来て、走りが変わるわけです。
(原晋/Number Do 2016 vol.24 2015年12月10日発売)
◇解説◇
今年も箱根路を、フレッシュグリーンのタスキを胸に青山学院大学が颯爽と駆け抜けていった。
20世紀後半、箱根駅伝本大会に出場することすらかなわなかったチームが――ここ20年で三大駅伝で常に優勝候補に挙げられるほどの強豪校へと成長した。
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その原動力はもちろん、原晋監督だろう。2004年に中国電力から同校監督に就任して以降、妻・美穂さんとともに強化に全力を注ぎ、09年に同校33年ぶりとなる箱根駅伝出場を果たした。以下、2025年までの箱根駅伝成績である。
〈青山学院大学:09年以降の箱根駅伝総合順位と回数〉
09年22位、10年8位、11年9位、12年5位、13年8位、14年5位、15年1位、16年1位、17年1位、18年1位、19年2位、20年1位、21年4位、22年1位、23年3位、24年1位、25年1位
15年の初優勝を皮切りとした4連覇に加えて、優勝は計8回。2010年大会以降はすべてシード圏内と、2010~20年代にかけて箱根駅伝の主役であることは、“強すぎる成績”が雄弁に物語っている。
練習から日常生活のすべてでランナーたちをサポートしてきた中で、最も注目されたのは独自のストレッチ法だ。「しなやかさ」を求めるメニューは“3代目・山の神”こと神野大地がこう語ったほどだ。
「翌朝、身体に疲労が残らないんです。ストレッチした日としない日の感覚が全然違います」
キャッチーなフレーズだけでない“声かけ”
<名言2>
自発的に物事を考えられるようにならないとこれから先の成長はないから。だからあえて俺は今のお前に声をかけない。
(原晋/Number968・969号 2018年12月20日発売)
◇解説◇
原監督の名将たるゆえんは、トレーニングやスカウティングだけでなく、選手への働きかけにもある。