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「怖く見えるけど、めっちゃ優しい」上田桃子が38歳でツアー活動休止…記者が明かす“負けず嫌いな上田”が泣いた日「声をかけづらい選手だったが…」
posted2024/11/25 17:00
text by
キム・ミョンウKim Myung Wook
photograph by
Atsushi Tomura/Getty Images
試合後に用意されたセレモニーとそこに広がる光景に、上田桃子は、ただただ驚くしかなかった。
「自分は(昨季限りで引退した、イ・)ボミとかとはキャラも違うので、まさかこれだけたくさんの選手が待ってくれているとか思いもしなくて、正直、本当にびっくりしました。16番、17 番から付いて来てくれる後輩たちもいて、ただただびっくりというのと、嬉しかったのと両方です」
11月3日、上田は自身のインスタグラムで「2024年シーズンをもって、突っ走ってきた足を、一旦止めてみようと思います」と綴り、競技活動を休止すると表明した。最後の試合となった国内女子ツアー『大王製紙エリエールレディス』では、多くの選手たちが特製Tシャツを着用し、キャディやツアー関係者も最後の別れを惜しんでいた。
プロゴルファー生活は節目の20年で、ツアー通算17勝。
「精一杯、上手くなろう、強くなろうと毎日考えていたなと思います。そこくらいしかなかったなと思いますけど、どんな時もゴルフのことを考えて、上手くなりたかったなと……」
誇れることは何か、と問われての答えだった。38歳までひたすら走り続け、ゴルフのことばかり考えてきた人生だったと思う。