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大谷翔平「51-51」「6安打3本塁打10打点2盗塁」だけでない衝撃の1日…松井秀喜超えにドジャース新記録、“実は惜しかった”2度目の快挙って?
posted2024/09/20 18:40
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph by
AP/AFLO
ちょうど1年前の2023年9月19日、ロサンゼルス・エンゼルスの大谷翔平は、2度目の右ひじの側副靱帯再建手術をした。もしこの日、占い師が「来年のこの日、大谷は6打数6安打3本塁打10打点2盗塁をして、50-50を達成するだろう」と予言していたら「ただの大ぼら吹きじゃないか、帰れよ!」と怒鳴られたのではないか。
そして記録や成績を扱う筆者としては「すごい」なんて言葉だけで済ませては、失礼にあたるのでは――と思うほどだ。
「51-51」達成試合の全プレーを詳細に振り返る
現地9月19日、敵地ローンデポパークでロサンゼルス・ドジャースの大谷翔平が見せた全プレーをあらためて振り返る。各打席と走塁内容を時系列に振り返ると、打者・大谷の才能が全て解き放たれたかの印象を受けるのだ。
【1番DHでスタメン出場】
〈1打席目 1回表 無死走者なし 相手投手:26歳右腕エドワード・カブレラ〉
2-2からの152.6キロのチェンジアップを右翼に打つ。打球速度184.4キロ、フェンスに直撃する120.7mの大二塁打となった。打球角度は20度、バレルゾーンは26度から30度とされる。打球速度が速ければバレルゾーンは広がるが、あと少し角度が足りなかった。
とはいえ、塁に出てからも大谷の見せ場である。2番のベッツが二飛に倒れた後、3番フリーマンが歩く。
ここで大谷は、フリーマンとダブルスチールを敢行して成功させる。実はフリーマンとの重盗は7月7日のブルワーズ戦以来今季2回目。いかつい体のフリーマンだが、今年は9回走って2回しかアウトになっていない。大谷はこれでついに50盗塁に到達した。
このあと4番ウィル・スミスの犠牲フライで大谷は先制のホームを踏んだ。
〈2打席目 2回表 2死一二塁 相手投手:カブレラ〉
この回は5番マンシーが歩き、ラックスが遊撃内野安打。パヘズ、テイラーが倒れて大谷に打順が回る。0-1から150.5キロのチェンジアップを右翼にはじき返す。打球速度156.3キロ、マンシーが得点。さらに大谷は二塁を盗む。この時点で「48-51」とした。
〈3打席目 3回表 2死一三塁 相手投手:左腕ベネジアーノ〉
フルカウントから153.2キロの4シームを左中間への二塁打。打球速度169.1キロ、ラックスとパヘズが帰ってくる。大谷は三塁を狙うがアウトになった。この回ドジャースは5点を奪い、マーリンズを突き放した。
4打席目から自身初の「3打席連発」
そして4打席目以降は、スラッガー大谷の力を見せつけることになる。