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「に、22歳で“永世二冠”って!」藤井聡太王位5連覇のスゴさが世間的にもっと知られてほしい…観る将マンガ家が描く将棋界エモい名場面
posted2024/09/03 06:00
text by
千田純生JUNSEI CHIDA
photograph by
日本将棋連盟/Junsei Chida
猛暑のち台風……と、天候にやきもきする8月がようやく終わりました。それでも将棋界の8月は暑さを忘れさせてくれるような出来事が数々ありました。振り返っていきましょう!
1)藤井vs佐々木勇気の竜王戦が決定
今回はまず、竜王戦挑戦者決定のニュースから。藤井聡太竜王が通算3期としている竜王戦七番勝負(10月5日開幕)の挑戦者が、佐々木勇気八段に決定しました。
広瀬章人九段と争ったトーナメント決勝三番勝負、7月29日に行なわれた第1局、8月13日に行われた第2局で連勝し、30歳にして初の八大タイトル挑戦となります。
「勇気八段で語り草なのは、藤井竜王がデビュー直後に連勝記録を飾っていた際、新記録樹立なるかの2017年竜王戦トーナメントでのことです。次局で対戦可能性のある増田康宏四段と藤井四段(どちらも当時の段位)の一局を、対局室の片隅で凝視していました。その視線の鋭さに、将棋に懸ける思いを感じました」
編集担当さんもこのように振り返っています。その初対局では勇気八段に軍配が上がり、その後の公式戦では藤井竜王が4連勝。一方で勇気八段は2年連続で早指し戦のNHK杯決勝進出を果たし、2023年度は藤井竜王を撃破して優勝を果たしています。竜王戦トーナメントから始まった2人の関係が、2024年の竜王戦でどんなストーリーとなるのか――。
なお連勝記録と言えば、藤井四段が更新する前の記録保持者だった神谷広志八段(63歳)が、通算600勝を達成しました。神谷八段の28連勝を振り返ってみると、連勝相手には石田和雄九段、そして最後には米長邦雄永世棋聖と錚々たる面々が……その後も積み重ねた勝利もまた、輝かしいものです。
福間女流五冠の快挙&妊娠もおめでたい
女流タイトルでは福間香奈女流五冠が第6期清麗戦五番勝負で加藤桃子女流四段相手に3勝1敗で防衛に成功。通算5期を達成して「クイーン清麗」を獲得。王座、名人、王位、王将、倉敷藤花につづいて6つ目の「クイーン」称号と、歴史的な女流棋士である証をさらに手に入れました。
さらに福間女流五冠は8月29日には第1子妊娠を発表されました、おめでとうございます!!