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「監督の話はまだしゃべるなと」松井稼頭央監督「電撃休養」、連勝した試合後に何が起きていた? 正捕手は「僕のミスで負けた試合もある」渡辺久信GMは…
text by
中島大輔Daisuke Nakajima
photograph byJIJI PRESS
posted2024/05/27 17:20
26日の試合後、柔らかな表情で選手とコミュニケーションをとる松井稼頭央監督。一体、どのような思いが去来していたのか
後任不在
この場所に来るのは昨年10月5日、女性スキャンダルを起こした山川穂高(現ソフトバンク)が初めて報道陣に対応したとき以来だ。
会見場に用意された1席にグレーのスーツ姿で現れた渡辺GM兼監督代行はまず、決意を表明した。
「明後日(5月28日)の交流戦開幕戦から私が監督代行として指揮を取ることになりました。これは松井監督だけの責任じゃないですし、私もチームを全体的に見る立場として非常に申し訳ない。そして責任を感じているところであります。ファンの皆さんにもこういうチーム状況の中、毎日熱い声援をいただき本当に感謝しております。ここからしっかり上を目指して戦っていきます。非常に厳しいシーズン、そしてタフな戦いになると思いますが、チーム一丸となって必ずファンの皆さんの期待に応えられるよう、私もプロ野球人生をかけて挑んでいきたいと思っております」
テレビ局の代表質問で、渡辺GMは松井監督と「数日前」から今後について話し合い、26日の試合後に休養が決まったと明かした。おそらく、序盤に3点先行しながらエース高橋光成と守護神アルバート・アブレイユが打たれて逆転負けを喫した5月24日のオリックス戦の辺りだろう。
100敗ペースで負け続ける西武を取材する報道陣の間では少し前から、松井監督の解任はどのタイミングであり得るか、引き継ぐのは誰かという話が交わされていた。現コーチングスタッフを見渡すと、監督を引き継ぐ適任者はなかなか見当たらない。
もう現場には戻らないつもりでいましたけど…
そんな中で中・長期的にチームづくりを行うGMが、短期の結果を求められる監督代行を兼任するという決断にどう至ったのか。