虎今和歌集BACK NUMBER
「監督が笑っているのは前川が…」最下位→首位独走、阪神ファン歌人が詠んだ“4月の虎”「昨日まで鈍行だった阪神が急行みたいに駆け抜けていく」
text by
池松舞Mai Ikematsu
photograph byHideki Sugiyama
posted2024/05/03 11:05
一時は最下位にもなった4月の阪神。猛虎の窮状に4月途中から思わず詠み始めてしまった虎党の池松舞氏による短歌で5月1日までを振り返る
坂本が大暴れ
4月30日 広島―阪神 ○ 1-7
先発・村上は立ち上がり失点を喫するが、捕手・坂本誠志郎が2回、4回と得点に絡み、逆転。この日計3打点の大活躍を見せた。終わってみれば村上は1失点完投。
明るさの残る広島の空で食らった先頭打者ホームラン
状態が上がってきたのはノイジーで私はそこに夢を見てしまう
立ち上がり冷や冷やしたが九回のマウンドにまだ村上はいた!
ビジターでひとりぼっちのインタビューまた坂本と次はホームで
16人も投手が出てきた4時間30分超えの熱戦
5月1日 広島―阪神 △ 2-2
阪神が2回までに2点リードも7回に追いつかれる。両チーム計16投手が登板し、4時間36分に及ぶ総力戦となった。
球場のずっと向こうに見えていた新幹線の車窓は暗い
鳴り物がやんだマツダで合唱が聴こえるどっちも勝ちたいんだ
近本のグラブがつかんだ引き分けは秋まで語り継がれてほしい
ねえ浜地 浜地がきっと打たれると思った私を許してください
<5月編につづく>