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「田中碧は“自信を持て”とだけ。守田英正にはあえて…」「例えばお風呂で2人の時に」中村憲剛が“未来の日本代表”への助言を見極めたワケ
text by
中村憲剛Kengo Nakamura
photograph byJFA/AFLO
posted2024/03/24 11:02
23年9月、ドイツに4-1で大勝した際の田中碧と守田英正。中村憲剛が知るフロンターレ時代の2人と、彼らに助言を送ったタイミングとは
「いつ」「何を」といった「タイミング」や「言葉」については、相手を見て判断している嗅覚のような部分もあるため、言語化するのは難しい。
でも、調子がいいときに指摘をしても、人は課題や問題に目を向けにくいし、苦しんでいるときに課題や問題を挙げて注意しても、うっとうしく感じてしまうもの。
伝える側は、伝えられる側が言葉を受け入れられる状況や状態にあるかどうかまでを考慮して、判断する必要がある。
例えば練習後のピッチ脇、お風呂で2人の時だったり
だから、後輩や友人に声をかけるときには、その「いつ」「何を」が大切だと思っている。守田や田中ならば、その「いつ」とは、例えば練習後のピッチ脇だったり、クラブハウスのお風呂で2人きりになったタイミングだったり、筋トレルームで隣り合わせになったタイミングだったり。そういう機を見て、僕は彼らにメッセージを送るようにしていた。
彼らはいずれも優れた傾聴力を持っていた。けれど、人間である以上、気分や調子に波があるように、常時ではない。だからこそ、伝える側には、タイミングを見極める必要がある。
<つづきは第3回。日本代表でのオシム監督、フロンターレ時代のジュニーニョらの秘話について語っています>