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「僕にとってはリアルな話」侍ジャパン・岡林勇希が語る「下剋上球児」の舞台裏…モデルとなった白山高に敗れた16歳の夏〈趣味はドラマ鑑賞〉
posted2023/11/27 06:00
text by
小西斗真Toma Konishi
photograph by
SANKEI SHIMBUN
2023年秋ドラマ「下剋上球児」(日曜夜9時、TBS系列)が、佳境を迎えようとしている。舞台は三重県の越山高校。通称「ザンコー」野球部は、万年初戦敗退を続けている。そんな弱小野球部の監督に、鈴木亮平演じる南雲脩司が就任。そこから……。
井端ジャパンの初陣となったアジアプロ野球チャンピオンシップで奮闘した中日ドラゴンズ・岡林勇希は、野球界きってのドラマ通としても知られる。ネットフリックスなどで視聴するのが当たり前の世代だが「家族の影響で」いまだに「全録(での視聴)が中心です」という21歳。そのため「ジャパンにいる間は合宿や試合で遅れがちでした」と笑う。もちろん「下剋上球児も見てはいます」と言いながら、全力かつ無条件で楽しめているわけではないようだ。
ドラマを見て「戸惑う部分も」
「おもしろいとは思っていますよ。ドラマには小学生のいとこもチラリと出演していましたし。ただ、僕はリアルな事情を知ってしまっているので……。ドラマでは教員免許がないなんて話(フィクションの設定)にもなっていますが、僕にとってはリアルな話なので戸惑う部分もあるんですよ」
ドラマ化によって、さまざまな演出はくわえられているが「下剋上球児」には実際のモデルが存在する。それが2018年夏の甲子園に出場した三重県立白山高校。同校及び周辺を取材した同名の書籍(菊地高弘著)が原作本である。その下剋上に密接に関わっているのが岡林だった。