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ドラフト指名漏れ、12球団戦力外選手の合流も?「一軍を持たない新球団」1952年以来の参加…「ハヤテ223」45歳代表の決意とは 

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広尾晃

広尾晃Kou Hiroo

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posted2023/10/10 11:00

ドラフト指名漏れ、12球団戦力外選手の合流も?「一軍を持たない新球団」1952年以来の参加…「ハヤテ223」45歳代表の決意とは<Number Web> photograph by Hayate 223

新球団である「ハヤテ223」が本拠地とする清水庵原球場。静岡の地をベースにウエスタン・リーグで戦うことになる

 プロ野球の戦力外通告も始まっているが、今年のNPBの12球団合同トライアウトは11月15日、日本ハム二軍の本拠地である鎌ヶ谷スタジアムで行われる。戦力外通告を受けて現役続行をする意思のある選手は3、4日のハヤテのトライアウトよりも、15日のNPBトライアウトを優先するだろう。

 ただ、例年NPBの合同トライアウトには、独立リーグや社会人野球のスカウト、関係者も参加して選手にアプローチしている。ハヤテ、そして同じくファーム・リーグに参加する新潟もスカウトに参加するはずだ。

 外国人選手については、FAになっていれば問題なく契約できる。

独立リーグを上回る戦力整備の必要性が

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 実は、この3つのカテゴリーは、独立リーグの選手と同じだ。しかし独立リーグ球団は20数人なのに対し、ハヤテの選手数は45人、これだけの選手を集めるのは相当大変だ。11月の独自トライアウトだけでなく、あらゆる手段を駆使して選手獲得を目指すことになるだろう。

 また、ファームリーグ参加球団は、プロ野球の二軍に伍してペナントレースを戦う。端にも棒にもかからない成績では、存在意義が問われることになる。独立リーグを上回る戦力を整備する必要があろう。

 今の独立リーグ最強チームは、今回参加を辞退した九州アジアリーグの火の国サラマンダーズだ。今年の独立リーググランドチャンピオンシップで2連覇を果たしている。これに次ぐのが毎年NPBに選手を送り出す四国アイランドリーグplusの徳島インディゴソックスだろう。

監督やコーチ人選、本拠地の安全性強化なども整備を

 両チームともにソフトバンクのファームと交流戦を戦っているが、今年の火の国は三、四軍と5勝3敗3分、徳島は6勝4敗2分(リーグ非公式戦含む)と互角以上の戦績を残している。ただし、火の国や徳島が対戦しているのはファームのトップクラスではなく、三軍、四軍レベルだ。ハヤテが来年から対戦する相手は、二軍トップチームであり、独立リーグの対戦相手とは実力的に異なる。

 監督、コーチについては、杉原氏は「数十名の候補者の中から、大体5~10名のショートリストまでしぼりこんで面談をしました。過去に最多セーブを取られたピッチャーですとかメジャーリーグに参加した選手、4桁の安打を打った元選手などもいます。また元選手だけでなくデータ分析に強い方とか、他のスポーツの方なども考えています」と答えた。

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