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「俺、このまま終わるんやろうな」西田有志が激白! 妻・古賀紗理那の救い…謎の症状に苦しんだ“左のエース”はいかにして復活したのか 

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二宮寿朗

二宮寿朗Toshio Ninomiya

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photograph byYuki Suenaga

posted2023/10/02 11:04

「俺、このまま終わるんやろうな」西田有志が激白! 妻・古賀紗理那の救い…謎の症状に苦しんだ“左のエース”はいかにして復活したのか<Number Web> photograph by Yuki Suenaga

W杯でパリ五輪出場権をかけて戦う日本代表の左のエース・西田有志(22歳)。大会前、原因不明の体調不良からW杯にいたるまでを率直に明かした

 始まりは昨秋だった。何日経っても高熱が下がらず、いくら厚着しても寒気が止まらない。病院で検査を受けても原因の特定には至らなかった。

「何をしていても息切れする状態。心拍数とか全部、数値が正常じゃない。長期の入院をしなきゃいけなくなるんじゃないかとか、もっと言えば死ぬんじゃないかとも思っていましたから。まったく良くならないから、“俺このまま終わるんやろうな”って(古賀)紗理那には言いました。言わないようにと思っていたんですけどね……。そこは本当に申し訳なかったなって。そのときはどこか自暴自棄になっていました」

 昨年末、交際していた古賀と結婚。妻の存在が救いではあった。自分を見失いそうになる一歩手前で食い止めてくれた。

 休みなく、突っ走ってきた。

 2021年夏の東京オリンピック後に満を持してイタリアへと渡った。セリエAのビーボ・バレンティアに移籍。ケガで離脱した時期はありながらも、一番手のオポジットとして1シーズン通して働いた。サーブ得点ランキングでは全体の4位に食い込んだものの、西田の奮闘むなしくチームはセリエA2(2部)に降格した。

 日本代表での活動に目を移せば、イタリアでの成果を示すべく、'22年のネーションズリーグ、世界選手権では増したパワーを武器にスパイクを決めまくっている。

夜は大量の寝汗をかき…

 世界を飛び回り、過酷なスケジュールをこなした'22年。ジェイテクトSTINGSに復帰してVリーグの新シーズンが開幕した矢先、体調不良に襲われたのだった。

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