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大谷翔平の異変にも球団は「心配いらない」「信じてくれ」の一点張り…“世界一の選手”とエンゼルスの関係は「対等とは思えない」 

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阿部太郎

阿部太郎Taro Abe

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posted2023/09/23 17:04

大谷翔平の異変にも球団は「心配いらない」「信じてくれ」の一点張り…“世界一の選手”とエンゼルスの関係は「対等とは思えない」<Number Web> photograph by Getty Images

8月9日に今季10勝目をあげた大谷翔平だが、23日の登板で右肘靭帯を損傷。少なからず“前兆”はあったものの、首脳陣はストップをかけることができなかった

 大谷が「世界一の選手」になるために、エンゼルスは最高の環境を作った。2021年には、本格的に二刀流の制限を撤廃した。一度目のトミー・ジョン手術からリハビリを経て、紛れもない「史上最高の選手」となった。

 テレビでMLBを見ると、大谷のニューバランスのCMが流れる。ニュースでは度々、話題の中心に上がる。野球界を代表するスーパースターであることは疑いようがない。

「世界一のチームの一員」になる場所ではない

 今後、大谷がFAでどの球団を選ぶのかは不透明だ。

 もちろん、エンゼルスに残留する可能性はある。そのために、今季のエンゼルスはあらゆる手を尽くしてきたようにも見える。後輩たちは羨望の眼差しで見つめ、スーパースターでありながら孤立とは無縁だ。

 だが、個人的には別れの時ではないかと感じている。

 今のエンゼルスは成熟していない。大谷との関係においても、マイナーなどを含めた組織においても。

 大谷が「世界一の選手」になった場所は、「世界一のチームの一員」になる場所ではない。

<前編から続く>

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大谷翔平とエンゼルスの関係は健全なのか? 記者が目にしたクラブハウスでの“ある事件”「いきなりロッカーが空に」「釈然としない説明」

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