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金メダリストも太鼓判! 110mハードル・泉谷駿介は世界陸上で日本人初のメダルを獲れるのか?「自分の走りを研ぎ澄ませば大丈夫」
posted2023/08/20 11:00
text by
及川彩子Ayako Oikawa
photograph by
EPA=JIJI PRESS
ハンガリーの首都ブダペストで陸上の世界選手権(※以下、世界陸上)が始まった。決勝進出そしてメダルの期待がかかるのが男子110mハードルの日本記録を持つ泉谷駿介(住友電工)だ。
今季は13秒04の日本新記録で日本選手権3連覇を果たしたほか、陸上の世界ツアー、ダイヤモンドリーグのローザンヌ大会で優勝、ロンドン大会では日本記録にわずかに及ばなかったものの13秒06で2位に入っている。
世界陸上の出場エントリー選手の今季のタイムランキングで泉谷は5位につける。決勝進出、メダル獲得の可能性は十分にある。
日本人ハードラー台頭の理由は
同種目の世界記録(12秒80)を持ち、ロンドン五輪金メダルのアリエス・メリット、モスクワ世界陸上金メダルで自己記録12秒89のデビッド・オリバーが、泉谷をはじめとする日本人選手の台頭について分析してくれた。
メリットはまず、ハードル種目と日本人の適性について説明する。
「日本人は技術的な種目に長けている印象があり、ハードル種目での活躍も驚きはない。例えば日本は体操でメダル常連国だ。とても高い技術で世界の体操界を長く牽引していることを見ても、日本は高い技術が必要な競技、種目に強い文化なのだと思う」
オリバーも同意する。
「日本に限らずアジアは技術が必要な競技に適性があるように感じる。空手などの武道はとても高い技術と鍛錬が要求されるが、アジア人がそれにとても優れているのが好例だ。ハードル競技も同様で(アテネ五輪の同種目で優勝した)劉翔がそれをすでに証明している」
さらにオリバーはこう続けた。