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スターダム二冠王者・中野たむの顔面をケーキまみれに…白いベルトに挑む23歳・MIRAIの覚悟「ずっと舐め腐ってきているんで」

posted2023/06/30 17:12

 
スターダム二冠王者・中野たむの顔面をケーキまみれに…白いベルトに挑む23歳・MIRAIの覚悟「ずっと舐め腐ってきているんで」<Number Web> photograph by Essei Hara

二冠王者・中野たむの白いベルト(ワンダー・オブ・スターダム王座)に挑むMIRAI。6月25日には、中野の挑発に強烈なラリアットで応えた

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原悦生

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Essei Hara

 スターダムのMIRAIは7月2日、横浜武道館で二冠王者・中野たむが持つ白いベルト(ワンダー・オブ・スターダム王座)に挑む。しかしその1週前の6月25日、タッグではあるがゴッデス・オブ・スターダム王座のベルトを失った。

「もちろん、勝って勢いをつけたかったところです」

 これに続いた言葉は意外だった。負けたMIRAIの前に現れたのは、白いベルトを持った王者の中野だったのだが……。

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「チャンピオンからわざわざ来てくれたのはありがたいけど。勝った白川未奈からしたら、中野たむが来て悔しかったんじゃないのかな。ゴッデス(を戦っている)側からしたら、自分のやりたいことだけを考えて上がってきたんだろうな、って思ってしまう」

 ベルトを失ったにもかかわらず、MIRAIは冷静だった。対戦相手の気持ちまで考えてしまえるくらいに。

中野たむに「バブバブの赤ちゃん」と挑発され…

「63日目で失ったんですよね。ベルトと毎日一緒にいたから、短かったですけど愛着はありました。寂しい気持ちにもなった。でも、中野たむにマイクで言い寄られて、なんか、プッツンときたというか、スイッチが入った感じがした。ずっと舐め腐ってきているんで」

 立ち上がったMIRAIは中野にラリアットを見舞い、「来週、終わらせてやる」と叫んだ。

「欲がないと言われていますけど、欲はありますよ。欲がなかったら、スターダムに来てすぐ赤いベルトに挑戦しなかったでしょう」

 2022年1月29日、同年からスターダムに参戦したばかりのMIRAIは朱里の持つ赤いベルト(ワールド・オブ・スターダム王座)に挑んだ。いきなりの最高峰のベルトへの挑戦は話題になったが、王座にはたどり着けなかった。

 MIRAIは昨年、今年とシンデレラ・トーナメントを2連覇した。そして、5月27日、中野たむが赤と白の二冠王者になると、白いベルトへの挑戦を表明した。

「感情のベルト」への強いこだわりを見せる中野は、しきりにMIRAIを“口撃”してきた。

 MIRAIは6月初めに行われた記者会見に白いスーツで臨んだが、「いつも朱里ママにくっついているバブバブの赤ちゃん」とさんざんになじられて、怒りにまかせて中野の顔をケーキまみれにするシーンもあった。

 ケーキは中野が用意したものだった。「敵からのケーキなんか食べられない」とMIRAIは言ったが、「ちょっと甘くておいしかった」と笑った。味見でもしたのだろうか。

【次ページ】 自分自身の「弱さ」と向き合ったMIRAI

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