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「ロコ・ソラーレには全員パートナーがいた」世界選手権・銀メダルペア、北海道の谷田康真が“軽井沢の才媛”松村千秋と組んだ理由「何でもできる女性で…」
text by
松原孝臣Takaomi Matsubara
photograph byWCF / Eakin Howard
posted2023/06/24 17:00
ミックスダブルスでは初となる世界選手権のメダルを獲得した松村千秋・谷田康真のペア。谷田から誘って組んだというペアの成り立ちを聞いた
「松村選手はほんとうに何でもできる女性で、スイーピング、ラインコール、ウェイトジャッジと求められる能力がさまざまあるんですけれども、すべて高いレベルでできる。どんなカーリング選手でも苦手なプレーがあるんですけれども、欠点が少ない選手だという印象がありました」
このチャンスは私にとってもラッキーかもしれない
谷田からオファーを受けた当時を、松村はこう振り返る。
「私は、それ以前は（中部電力のチームメイトだった）清水絵美の弟（芳郎）とダブルスに出ていました。ただスケジュールの都合もあってダブルスに出れないなって思って一度は出場をあきらめたんです。そんなときにあったのが、谷田選手からの話です。『優勝したい、勝ちたい』と言っていたと思います。私はそんなにダブルスの経験がなかったのでどこまでできるかわからないけれど、せっかく誘ってもらったし、4人制と違う競技だけどいい経験にはなるかなと思ったので、やらせてほしいと答えました」
スケジュール等で難しいと思っている中で受けたのは、選手としての谷田の魅力もあった。
「カーリングの能力が高い選手でしたし、尊敬する部分がたくさんあって、そういう人と一緒に試合に臨んだら今後にとっていいものが得られるんじゃないかな、このチャンスは私にとってもラッキーかもしれないと思いました」
組んで変わった印象「すごく喋る（笑）」
こうしてペアを結成した2人は、日本選手権前のわずか1週間だけ練習して大会に臨み、全勝優勝を果たす。実際ペアを組んで、松村の谷田に対する印象は変わったという。
「もともと寡黙でクールに競技に向き合っているイメージでしたけど、実際はすごく喋る（笑）。カーリングへの向き合い方も熱いタイプなんだなとペアを組んで気づきました」
2人は、ミックスダブルスのトップチームとして2021年9月に日本代表決定戦で勝利し、同年12月、北京五輪の出場権をかけた世界最終予選に出場。出場権獲得はならなかったが2022年4月、世界選手権に日本代表として出場する。
もっと長い時間をかけて準備できれば…
この大会を9位で終えたが、勝敗で見ると、グループリーグを6勝3敗。内容と成績が手応えとなった。
谷田は言う。
