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メジャーリーグPRESSBACK NUMBER
《単独インタビュー》大谷翔平28歳が語った”投手・大谷”の本音「バットを折りにいくくらいの感じ」「スピードは武器なので…」
posted2022/10/18 06:05
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph by
Nanae Suzuki
――この5年目は大谷さんにとって「最初のピークが来る」と話していたシーズンでした。いかがですか、最初のピークは来ましたか。
大谷翔平(以下、大谷) どうなんでしょうね……うん、悪くはなかったですよ。体調がよかったのが一番です。今年はマウンドで何の不安もなく投げられることがどれだけ幸せなことか、ずっと感じていました。気持ちよく腕を振れていましたし、スライダーの質も向上して、まっすぐの球速も上がってきました。実戦だと多少の怖さはあるのでいきなり上げるのは難しかったし、術後の慣れはまだ必要だと思う部分もありましたが、それでも100マイル(約161km)の球が増えていることが確実に段階を上がった何よりの証だと感じています。もっともっと上がったら、もっともっと野球がおもしろくなると思います。
――それだけのスピードを出せるのに、今年、フォーシーム(まっすぐ)が少なかったのはなぜだったんでしょう。
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大谷 負荷が高くなるというのが一番の理由です。投げていればわかりますけど、90マイルと95マイル、100マイルはそれぞれ別次元の負担がかかります。90マイルなら全球まっすぐでも問題ないんですけど、100マイルを100球投げるとなると、これは身体にとっては過負荷になるので、1年間、それを週に1、2度続けていくとなると難しいという判断です。
シンカーを使ったことは「妥協」なのか?
――スプリットもかなり減っていますが、それも負荷がかかるからですか。
大谷 いや、それはスプリットがシンカー(ツーシーム)になったということです。そもそもスプリットもシンカーに近い握りで投げていたんですけど、シンカーとスプリットが別々になって、よりスピードの出せるシンカーとスプリットを使い分けているという感じです。
――昨年、カットボールを使ったことを「妥協」と表現していましたが、今年のシンカーも妥協にあたるんですか。