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東京五輪世代・橋岡大樹はW杯へ「最後までもがきたい」 香川も岡崎も「絶対に準備しておくべき」…そして奮い立った“恩師”の言葉

posted2022/10/15 17:00

 
東京五輪世代・橋岡大樹はW杯へ「最後までもがきたい」 香川も岡崎も「絶対に準備しておくべき」…そして奮い立った“恩師”の言葉<Number Web> photograph by Atsushi Iio

ベルギーで経験値を積む橋岡大樹。東京五輪世代のDFとしてステップアップを誓う

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飯尾篤史

飯尾篤史Atsushi Iio

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Atsushi Iio

東京五輪に出場した橋岡大樹はシント=トロイデンでの3シーズン目を過ごしている。浦和レッズ時代から万能型DFとして期待されたムードメーカーは今、ベルギーの地でどう自らを成長させようとしているのか。さらにW杯最終予選での中で感じた日本代表という重みとは? 話を聞いた。

――2021年1月に浦和レッズからシント=トロイデンに加入して1年半、シーズンで言えば、3シーズン目に入りました。右サイドで不動の地位を確立していますね。

「基本的に守備ではほとんどやられないですし、チームメイトからも『対人もヘディングも、めちゃめちゃ強いな』と言ってもらえている。僕自身もそこへの手応えはすごくあって。やられない、負けない、という自信はありますね」

だから今、意識しているのは攻撃の部分

――とはいえ、レッズ時代のパフォーマンスを見ていたので、守備に関してはベルギーリーグでもこれくらいやれるだろうな、と思っていました。

「だから今、意識しているのは攻撃の部分。昨シーズンのウインターブレイク明けから、だいぶ良くなってきているんですよ。今シーズンも開幕直後から多くのチャンスを作れている実感があって。クロスの質も良くなっているし、ビルドアップの部分でも落ち着いてやれている。あとは個人で剥がす能力。1対1になったとき、縦に突破してクロスを上げることはできるんですけど、もうひとつ内側に切れ込んで抜き切るとか、そういうのは必要だなって」

――たしかに、敵陣深くドリブルでえぐれるようになると、決定的なチャンスになる。

「あとは左足のクロス。左足のクロスがあれば、縦でもっと勝負できるようになる。それでチーム練習後に毎日、左足のクロスの練習をしています。たとえば僕が右サイドでディフェンスをしていても、対峙した相手が切り返して右足でクロスを上げるとき、どうしても上げられちゃう。対応が難しいんですよ。だから僕も左足でいいボールを蹴れたら、だいぶチャンスを作れるなと」

――橋岡選手はよく「自分はうまい選手ではない」と話しています。一方で今、サイドバックにもうまさが求められる時代になってきています。当たり前のようにビルドアップに関わることが要求される。

「ビルドアップで大事なのは、ボールを失わないこと。アレクサンダー・アーノルド(リバプール/イングランド代表)のようにスーパーな攻撃をしろ、と言われたら僕には難しい。僕に限らず、あんなふうにプレーできるサイドバックって、そんなにいないですよね。だから僕が今、ビルドアップで意識しているのは、シンプルにプレーすることなんです。サイドバックって、ハメられやすいじゃないですか。そういうときに1個剥がせて、味方に預けられるかどうか。そのチャレンジはいつも意識しています」

ミスから学んで、変なミスはどんどん減っている

――それには「止める・蹴る」の技術も必要だけれど、どれだけ事前に状況を確認できているか、誰がフリーで、どこにスペースがあるかの把握が大事ですね。

「そうなんですよ。それって、余裕がないと難しい。レッズ時代の自分のプレーを見返すことがあるんですけど、どこか自信なさそうにプレーしていたり、ボールをもらって焦っている部分があるんですよね。これではハメられちゃうなって。こっちに来てからは自信が付いているので、状況を把握する余裕があるし、積極的にチャレンジできている。チャレンジするから、ミスすることもあるけれど、そのミスから学んでいるので、変なミスはどんどん減ってきている。そこはレッズ時代からの成長を感じています」

【次ページ】 香川、岡崎から助言された“メンタルの波をなくすこと”

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