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「日本にはいつも感謝」元巨人・マイコラス34歳が2ケタ勝利&地区優勝でメジャーを代表する投手となっていた「妻や子供と、いつか東京へ…」
text by
四竈衛Mamoru Shikama
photograph byGetty Images
posted2022/10/11 17:01
ヒゲをたくわえ、巨人時代とは違った風貌のマイコラス。メジャーでも活躍を続けるマイコラスは日本への感謝と将来の訪日の可能性も口にした
その結果、巨人に在籍した3年間で31勝(13敗)を積み上げた実績が、17年オフ、カージナルスのスカウトの目に止まった。18年には18勝で最多勝のタイトルを獲得。開幕投手を務めた19年には、4年・6800万ドル(約98億6000万円)で契約を延長し、ビッグマネーも手にした。
マイコラスだけでない「逆輸入」の成功例
日本球界で実績を積んで「逆輸入」された選手は、マイコラスだけでない。
阪神でクローザーを務めたロベルト・スアレスは、今季、パドレスで念願のメジャーデビューを果たし、時速100マイル(約161キロ)前後の速球を武器にセットアッパーに定着。日本ハム、ソフトバンクでプレーしたニック・マルティネスと共に、パドレスの強力救援陣を支え、ポストシーズン進出に大きく貢献した。また、日本ハムで活躍したクリス・マーティンは、今季契約したカブスで好投を続けたことで、トレード期限前にドジャースへ移籍。世界一奪還を目指すチームに欠かせない戦力となった。
「助っ人」と呼ばれた外国人選手も、今や育てる時代
19年には、MLBの18年ドラフト1巡目の指名を断ったカーター・スチュワート(当時19歳)が、ソフトバンクと契約した。その際、代理人のスコット・ボラス氏は言った。
「菊池雄星や大谷翔平は、(高卒後)6~7年間で高いスキルを身に付けている。日本の育成システムが高いレベルで成功していることを世界中に知らせることになるだろう」
かつては「助っ人」と呼ばれた外国人選手も、今や育てる時代。
第2、第3のマイコラスは、これからも現れるに違いない。
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