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「平穏に暮らしたい…」ウクライナの柔道家ビロディド21歳の日本愛と素顔「アイドルは谷亮子」「名門キエフ大学でジャーナリズム学士を取得」 

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松原孝臣

松原孝臣Takaomi Matsubara

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posted2022/03/18 11:04

「平穏に暮らしたい…」ウクライナの柔道家ビロディド21歳の日本愛と素顔「アイドルは谷亮子」「名門キエフ大学でジャーナリズム学士を取得」<Number Web> photograph by AFLO

東京五輪では銅メダルを獲得し、アスリートとしてウクライナの現状を発信し続けているダリア・ビロディド

 8歳ですでに国際大会に出場するなど頭角を現したダリア・ビロディドは、2018年、世界選手権48kg級で初出場初優勝を果たす。このとき17歳345日、史上最年少での優勝だった。

 この階級では異例とも言える172cmの長身と長い手足、パワーを武器に、2019年世界選手権でも連覇を達成、東京五輪では押しも押されもせぬ本命として注目を集めることになった。

「1位以外に意味はありません」と語るように、勝気な部分、気の強さも言葉にのぞかせてきた。

「アイドルは谷亮子」何度も日本で稽古に励んできた

 その柔道人生には、日本とのかかわりがあった。

 柔道を始めて早々に憧れたのは日本の柔道家であった。同じ48kg級で五輪連覇をはじめ数々の活躍を見せた谷亮子である。

「子どもの頃からのアイドルでした。(谷の試合を観て)ときに涙を流し、いつも興奮していました」

 ビデオで試合やトレーニングを何度も観ては、手本としていたという。

 2019年世界選手権は東京での開催だったが、男子日本代表の井上康生監督(当時)の橋渡しで谷亮子と初めて会うことができた。

「時間のない中、大会に来てくれました。とても感動的でした」

 その出会いをこう語っている。

 谷の存在のみならず、発祥の国である日本から学ぼうという姿勢を持ち、柔道を始めて早い段階から日本で練習をする機会を得てきた。成長するとともにその回数を増やしていき、実業団や大学などで稽古を重ねた。2018年の世界選手権が終わったあとの11月にも約3週間にわたり、日本の大学で稽古を行なっている。その後も本格的に日本に拠点をかまえようとする動きが伝えられるなどしたことがある。日本の企業とのスポンサー契約などから来る関係もあるが、柔道そのもので日本と深くかかわってきた。

【次ページ】 もう1つの顔「名門キエフ大学でジャーナリズム学士を取得」

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