高橋藍のカラフルデイズBACK NUMBER
高橋藍20歳「コートでポップコーンの香りがするぐらい…」イタリアデビュー戦&充実の新生活、会話のネタはセーラームーン?
text by
高橋藍Ran Takahashi
photograph byRan Takahashi
posted2021/12/29 06:01
パドヴァのロッカーで自分の名前が刻まれたプレートを指さす高橋藍。慣れないことも多い新生活だが、その変化を楽しんでいるようだ
2021年は僕にとって、大きな変化の年でもありました。
東京オリンピックに出場して、日本男子代表として29年ぶりにベスト8へ。見て下さる方や、僕のことを知って下さる方も増えて「ありがとう」「感動した」という言葉もたくさんかけていただき、本当に力になりました。
イタリアに行きたいと思ったのも自分自身のレベルアップやブロックの高い相手に対してどう攻めるか、さまざまな課題を克服するためのチャレンジで、一番は自分のためにと考えての決断でした。
応援して下さる方々や、サポートして下さるたくさんの方々に恩返しをして、感動を与えられるような存在になるためにも、自分がもっと強くなりたい。世界各国からすごい選手、強い選手が集まるイタリアセリエAのスーパーリーグでプレーできることは、これ以上ない、誰もができるわけではない貴重な経験です。
だからこそ、今チャレンジできることに感謝して、まずはこの半年を全力で楽しみ、全力でバレーボールをする。振り返らず前だけを見て強くなることだけを考えられるのは、自分にとって本当に楽しいことですし、ここからもっと強くなる姿、挑戦していく姿を応援して下さる方々や、これからバレーボールを始める子どもたちにも見てほしい。
今はイタリアに来たばかりで、とにかくワクワクしているこの気持ちが、来月にはどうなるのか。3カ月先、半年先にはどう変わっていくのか僕も楽しみで、その時々の心境を月に一度、お伝えするのはバレーボールとは違う挑戦でもあり、自分自身の貴重な記録です。僕の姿を見て、夢を持ってもらえたら最高だし、“高橋藍”という存在がバレーボールの魅力を伝える1つのきっかけになれば嬉しいです。
年明けにはすぐ、イタリア国内のカップ戦が始まります。新しい年も、勢いを持って楽しく頑張ります。詳しくは次回の連載で。これからもよろしくお願いします!
(構成/田中夕子)
高橋藍Ran Takahashi
2001年9月2日、京都府生まれ。小学2年生でバレーボールを始める。東山高3年時に全日本高校選手権で優勝し、その後、日本代表候補入り。20年4月に日本体育大学へ進学。1年時には全日本インカレ準優勝。東京2020オリンピックに出場し、ベスト8に貢献。現在、日体大に在学しながら、イタリア1部のパドヴァでプレーしている。YouTubeチャンネル『らんるい』でもイタリア生活を発信中。