フィギュアスケート、氷上の華BACK NUMBER
元全米チャンピオン長洲未来が語る“日本語コンプレックス”…それでも「日系アメリカ人であることは、誇りに思っているんです」
posted2021/12/09 17:02
text by
田村明子Akiko Tamura
photograph by
Getty Images
12月6日、マンハッタンのブライアントパークのアイスリンク「バンクオブアメリカ・ウィンタービレッジ」でクリスマスツリーの点灯式が行われた。昨年はパンデミックの影響でキャンセルになったものの、この点灯式ではこれまで毎年著名なスケーターが演技を披露してきた。過去にはハビエル・フェルナンデス、ジョニー・ウイアーなどが出演したこともある。
今年は長洲未来、新ペアであるミーガン・デュハメル&ディラン・モスコヴィッチ、ショーン・ソーヤーのプロスケーターたちが出演。開演前に長洲未来が独占インタビューに応じた。
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2019年ジャパンオープン以降、競技に出ていない長洲未来。現在はどのような活動を行っているのだろうか。
「パンデミックで、誰もが少し休憩を取って自分の人生を見直す機会があったと思う。私もスケートと自分の関係を見直して、次の世代を手助けすることをやってみたいと思いました。現在はボストンでコーチをしています。まだ氷の上で歩くのがようやくの5、6歳の子供から、大人になってからフィギュアスケートをやってみたくなったという成人まで、色んな生徒を指導しています」
またコーチ活動以外に、メディアの仕事、コメンテーターなどにも興味があるという。2021年のスケートアメリカでは、USFSA(米国フィギュア協会)がファンのために設けたアイスデスクのコメンテーターも務めた。
4回転を跳ぶ選手が出てきたのは素晴らしいけど…
平昌オリンピックの団体戦で3アクセルを成功させ、オリンピックでこのジャンプを降りた女子として伊藤みどり、浅田真央に続いて史上3人目となった長洲。現在の女子シングルをどう感じているのか。
「2018年から現在まで、女子の進化はすごいものがあります。もちろん採点は完璧ではないけれど、4回転も跳ぶ選手が出てきたのは素晴らしいことだと思うんです」