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酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
甲子園準V→ヤクルトで進化 奥川恭伸「20歳にして12球団No.1」の才能って?《山本由伸との“マダックス対決”なるか》
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byKiichi Matsumoto
posted2021/11/20 06:01
セCSファイナル第1戦で「マダックス」を達成し、笑顔の奥川恭伸
奥川の大先輩・石川も“球数抑えの名人”
現役投手でいえば、奥川の大先輩・石川雅規は、マダックス1回を含め、100球以下での完投を4回も記録している。
2003年4月29日横浜戦/98球4安8振0球 責1
2003年10月2日巨人戦/94球3安7振1球 責1
2007年9月28日広島戦/98球4安7振0球 責0
2008年4月22日広島戦/96球4安5振0球 責1
制球力が抜群で、無駄球が少なく、立ち上がりから試合終了まで安定した投球ができるからこういう記録を達成することができるのだ。
今季の石川は82回を1263球で投げた。P/IPは15.40、トップクラスとは言えないが、それでも優秀な数字を残している。松坂世代より1学年上、来年1月22日には42歳になる石川だが、現役最多の177勝に来季も何勝かを積み上げることになりそうだ。
そのマウンドは、奥川にとっても何よりの手本になっているのだろう。
奥川vs山本由伸なら絶対に見逃せない投手戦になるはず
11月20日に開幕する日本シリーズ第1戦では、オリックスは山本由伸、ヤクルトは奥川恭伸の先発が予想されている。
2人はともに今季「マダックス」を達成している。筆者は試合展開とともに、イニングごとの球数にも注目したい。2人がともに「マダックス」を記録しそうな展開になれば、それは「手に汗握る投手戦」になっているということだ。<続く>