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プロ野球PRESSBACK NUMBER
《新庄ビッグボス》へ日ハムOB・西崎幸広が提言「思い切ったコンバートも驚かない」「監督の言葉を“翻訳”する存在が必要」
posted2021/11/16 11:05
text by
元永知宏Tomohiro Motonaga
photograph by
Sankei Shimbun
――3年連続で5位に終わった日本ハムファイターズの指揮を任されるのが、2006年日本一の立役者だった新庄剛志です。チームのOBであるとはいえ、現役引退後は長くプロ野球から離れていたうえに、指導者としての経験もありません。OBのひとりとして、西崎さんは新監督に何を期待しますか?
西崎 強いチームならお客さんが入るけど、弱かったらファンは見てくれない。何かと話題を集める新庄監督であってもそうだと思います。シーズンが始まれば、観客動員は増えるでしょう。でも、それが長く続くかどうか。やっぱり大事なのは、強いチームを作ること。
「選手のスタミナ」をどうUPさせるか?
――選手時代の印象は?
西崎 いろいろなことをやった選手。野球に対する取り組みはしっかりしているという印象ですね。ファイターズは近年、シーズン後半戦になって成績が落ちる。選手のスタミナがない。その課題をどうやって解消するのか? メジャーリーグ式の練習方法にするのか、もしかしたら昔の、野村克也監督時代のやり方を取り入れるかもしれない。そのあたりを注目して見ていきたい。
――新庄監督は現役時代、日本のプロ野球で通算打率が.254なのに、メジャーリーグでもほぼ同じ通算打率(.245)を残しました。ワールドシリーズで日本人初ヒットを打つなど、常識では測れない選手でした。
西崎 敬遠のボールを打ってサヨナラヒットにする人間ですから、何を考えているのかわからない。投手側からすれば、何を考えてるのかわからないバッターほど嫌なものはありません。監督としての采配も、「何をするんだろう」という怖さがある。「セオリーなら送りバント」という場面でも、普通のことはやってこない気がします。それは楽しみですね。
――そう思わせるだけで有利になりますね。
西崎 選手からすれば、監督の選手時代の実績は本当に大事です。「この人の言うことを聞いていればオレでもやれる」と思えるから。自由奔放に見えて、野球に関することはしっかりしている。秋のキャンプでも選手にいろいろな投げ掛けをしてますよね。