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朗報! エース比江島慎に“突出したオフェンス力”が戻る…主軸2人が抜けた宇都宮ブレックスが“旋風”を巻き起こすか
posted2021/10/15 11:00
text by
青木美帆Miho Awokie
photograph by
B.LEAGUE
大黒柱となる選手が2人去り、4人の外国籍選手のうち3人がBリーグ未経験。10月1日・2日の開幕節でB2から昇格したばかりの群馬クレインサンダーズに2日連続の延長負け……。
2016-17のリーグ初年度から常に強豪に君臨してきた彼らも、今シーズンはさすがに分が悪そうだ。
このような結論に落ち着きかけた尚早なバスケットボールファンに、宇都宮ブレックスは翌週、きっちりとアンサーを返した。
第2節、川崎ブレイブサンダースを相手にした10月8日の第一戦。群馬戦後からこの試合までの練習で、ディフェンスの強度とルーズボールに飛び込む意識を全員で再確認したという宇都宮は、高いオフェンス力と連携力を備えた川崎から12ものターンオーバーを誘発し、77−68で勝利を収めた。
翌9日の第二戦は、76−78と1ゴール差の敗北となったが、第3クォーターに負った15点のビハインドを、試合終了まで約1分というタイミングで同点にまで持ち込んだ戦いぶりは素晴らしいものだった。
強豪・川崎戦で得た確信
「初勝利が遠のけば遠のくほど、自分たちの戦い方に疑問を持ったりすることになる。開幕から早い段階で川崎さんに勝てたのは、今後のことを踏まえてもかなり大きいと思います」
このように第一戦を総括した安齋竜三ヘッドコーチは、第二戦後も確かな手応えを感じさせるコメントを残している。
「よく我慢して追いついて、最後まで勝敗のわからない試合をやってくれました。負けてしまいましたけど、来週以降にどんどんつながっていくような試合だったんじゃないかと思います」
チームを長く支えたライアン・ロシター(現A東京)とジェフ・ギブス(現長崎)の2人の退団を機に、安齋HCは今オフ、バスケットスタイルを大きくアップデートさせた。
その1つがアップテンポなオフェンス。昨季まではピックアンドロールを起点としたセットオフェンスが多かったが、機動力のある外国籍選手が増えた今オフはアーリーオフェンスに比重を置いた練習を積んできた。