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森木大智だけじゃない? 甲子園を逃したドラフト候補たち…ベールに包まれた190cm左腕、スカウト注目の大型ショートとは
posted2021/10/04 11:02
text by
西尾典文Norifumi Nishio
photograph by
PABB-lab.
9月27日に高校生、大学生のプロ志望届の提出が締め切られ、あとは10月11日の運命の日を待つばかりとなった。
高校生の候補ではセンバツで活躍した小園健太(市立和歌山)、石田隼都(東海大相模)、達孝太(天理)、夏の選手権で150キロを超えるスピードを連発した風間球打(明桜)など甲子園に出場した選手にどうしても注目が集まるが、未出場組の中にも面白い選手は決して少なくない。
今回は、そんな聖地には届かなかった逸材たちをピックアップして紹介したいと思う。
着実に成長を続ける森木大智
未出場組の中で、実力、知名度ともに頭一つ抜けていると言えるのが森木大智(高知)だ。
高知中学の3年夏にスピードの出づらいと言われる軟式球で150キロをマークし、全国ネットのニュース番組でも特集されるなど大きな話題となった。高校では小さな故障が続き、県内に明徳義塾という強力なライバルがいたこともあってとうとう最後まで大舞台の地に立つことはなかったが、3年春には154キロをマークし、改めてポテンシャルの高さを証明している。
そしてこの3年間で成長したのはスピードだけではない。下級生の頃は上半身の力が強くバランスを崩すシーンも目立ったが、体重移動がスムーズになったことでリリースに力が集中するようになり、楽に腕を振って速いボールを投げられるようになったのだ。当然それだけコントロールも安定し、自ら自滅するようなこともない。また変化球で中心となるスライダーとフォークだけでなく、スピードを落としたカーブでもストレートと変わらない腕の振りで操ることができるようになった点も大きな成長ポイントと言える。
7月に行われた大阪桐蔭との練習試合では序盤に甘く入ったストレートを痛打される場面こそあったものの、中盤以降はしっかりと立て直して7回を投げて3失点と試合を作り、ドラフト候補の池田陵真から4打席連続三振を奪うなど全国トップクラスの強力打線を相手に11奪三振をマークした。
総合力では小園、風間と並ぶ存在であり、最初の入札で1位指名される可能性も極めて高いだろう。