宮城と伊藤のスタッツが非常に優秀

　防御率に基づく投手の総合指標PR（Pitching Run）の上位10人で並べている。

＜パ投手＞
宮城大弥（オ）19登11勝2敗 0S 0H 123.1回 率2.26 PR19.57
伊藤大海（日）18登9勝6敗 0S 0H 114回 率2.76 PR11.74
津森宥紀（ソ）42登1勝0敗 0S 11H 30.2回 率1.76 PR6.57
水上由伸（西）22登0勝1敗 0S 3H 20.2回 率1.31 PR5.47
富山凌雅（オ）41登2勝0敗 0S 16H 37.1回 率2.65 PR4.31
尾形崇斗（ソ）8登0勝0敗 0S 0H 10.1回 率0.87 PR3.24
佐々木朗希（ロ）8登2勝2敗 0S 0H 44.1回 率3.05 PR3.18
漆原大晟（オ）34登2勝2敗 2S 4H 35.2回 率3.03 PR2.62
古谷優人（ソ）5登0勝0敗 0S 0H 6.1回 率0.00 PR2.60
田中正義（ソ）11登0勝0敗 0S 1H 10回 率1.80 PR2.10

　興南高から2019年ドラフト1位でオリックスに入団し、2年目の左腕・宮城大弥が、右の山本由伸と並ぶWエースに成長した。

高卒2年目にしてオリックス左のエースとなった宮城　©JIJI PRESS

　防御率2.26は山本に次ぐリーグ2位、11勝も山本に次ぐ2位タイ。パの新人王は当確かと思えたが、9月に入って2試合ともに5回を投げて自責点3、勝ち星は8月21日以来挙がっていない。ここへ来て足踏み状態となっている。

　日本ハムの伊藤大海は苫小牧駒澤大から1位で入団したルーキー。4月後半から調子を上げ、9勝をマーク。8月29日、9月7日と白星を挙げるなど、このところも好調を維持。2けた勝利まであと1になった。9月22日のオリックス戦では好投するも敗戦投手。この登板で規定投球回数に達しており、ここからの活躍次第では宮城に肉薄する可能性がある。

　伊藤は東京五輪に出場した。過酷な経験ではあったが、それによって経験値が高まったという一面はあるだろう。

五輪では救援を託された伊藤だが、日本ハムではローテの軸の1人として投げている　©JMPA

　ソフトバンクの津森宥紀は、東北福祉大から2019年に3位で入団。サイドスローから威力のある球を投げるセットアッパーで防御率も優秀だが、右肩の張りで9月8日に抹消された。このランキングにはいないものの、楽天の左腕ルーキー早川隆久も19登9勝5敗 0S 0H 112.1回 率3.61 PR1.06と10勝目前である。ただ、8月以降やや数字を落としているので、宮城と伊藤にはわずかに及ばないか。

　パの新人王はオリックスの宮城が本命だが、最終盤の活躍次第では日本ハムの伊藤にも可能性があるだろう。オリックスの紅林は打率の低さが響くか。

セは打者を見るだけでも悩ましい状況なのに

　セ・リーグはさらに悩ましい状況になっている。打撃の総合指標であるRC（Run Create）の上位から並べていく。

＜セ打者＞
牧秀悟（De）393打112安18本59点1盗 率.285 RC58.75
佐藤輝明（神）378打95安23本60点5盗 率.251 RC55.82
中野拓夢（神）366打101安1本30点23盗 率.276 RC45.30
林晃汰（広）271打81安6本31点0盗 率.299 RC33.92
元山飛優（ヤ）182打47安3本17点2盗 率.258 RC19.87
羽月隆太郎（広）92打25安1本11点6盗 率.272 RC12.78
中村奨成（広）53打15安2本5点3盗 率.283 RC9.68
石原貴規（広）83打21安3本9点1盗 率.253 RC8.52
松本友（ヤ）34打12安0本2点1盗 率.353 RC8.03
宇草孔基（広）71打18安2本9点5盗 率.254 RC7.66
根尾昂（中）154打26安1本13点0盗 率.169 RC6.38

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