守備では5回裏に無死満塁のピンチを迎えたが、2番手の吉村優聖歩が1番中井稜貴を三飛に打ち取ると、次打者・土居健太のスクイズが三塁への小飛球になり無失点で切り抜けた。

　6回を終えて風間が降板してからは、後続の投手陣を次々に打ち込む。7回に3点、9回にも3点をあげた。8回裏に無死一、二塁のピンチを迎えたが、明桜は送りバントで走者を進める選択で、1点を挙げるのが精一杯。「相手の作戦をどうこう言える立場ではないですけど、明徳としては2点あげてもいい場面だったですから、（送りバントは）非常に助かった」と馬淵監督は全てが明徳義塾に転がるようなゲームだったとほくそ笑んだ。

　甲子園通算53勝をあげた、まさに馬淵史郎監督の独壇場。

　好投手を攻略する手本のような、百戦錬磨の戦いを見た試合だった。