オリンピックPRESSBACK NUMBER
両親は反対「スケボーをやめて」…宮崎生まれの13歳スカイ・ブラウンが東京五輪でメダリストになるまで〈パリ五輪はサーフィンで〉
posted2021/08/07 11:03
text by
梶谷雅文Masafumi Kajitani
photograph by
Getty Images
本来ライバル同士であるはずの出場スケーターたちがお互いの健闘を称え合う姿に感動したという声が相次いだ女子パーク。そんなシスターフッドあふれる話題の種目でイギリスの最年少オリンピアンとして銅メダルに輝いたのが、13歳のスカイ・ブラウンだ。
多才すぎる13歳「ダンス大会で優勝」「サーフィンも」
イギリス人の父親と日本人の母親のもとに宮崎県で誕生したスカイは、物心がついた3歳頃にスケートボードを始め、現在はアメリカ・カリフォルニアを拠点に活動している。
弟のオーシャンとスケートボードやサーフィン三昧の毎日を送り、ふたりの日常を切り取ったYouTubeチャンネル「Sky & Ocean」の登録者数は29万人超え(8月6日現在)。2018年には米テレビ番組のダンスコンテストで優勝したこともあるという多才ぶりだ。そして時代の寵児としてメディアに引っ張りだこの彼女はローティーンであるにもかかわらず、大人と対等に話ができる高いコミュニケーション能力の持ち主でもある。
明るさとユーモアを忘れることなく、相手の気持ちに寄り添う共感力が中継からも伝わってきたのではないだろうか。周りを幸せな気持ちにさせる彼女の不思議な魅力に誰もが惹きつけられてしまう。
生まれは宮崎…なぜイギリス国籍を選んだ?
二重国籍を持つスカイは、父方の国籍であるイギリス代表として今回の女子パーク出場権を得た。イギリス代表として五輪出場を目指したのは、同国のスケートボード協会から「プレッシャーを感じず、ただ楽しめばいい」と言われたから。ただし、それまでの道のりは決して平坦なものではなかった。