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【全米女子オープン優勝】19歳・笹生優花ってどんな選手? 憧れはウッズ、目標は“メジャー10勝”のアニカ…父が語った「アスリート的な思考」とは

posted2021/06/07 11:03

 
【全米女子オープン優勝】19歳・笹生優花ってどんな選手? 憧れはウッズ、目標は“メジャー10勝”のアニカ…父が語った「アスリート的な思考」とは<Number Web> photograph by Getty Images

全米女子オープンを制した19歳笹生優花。圧倒的な飛距離を生むトレーニングをサポートしてきた父・正和さん(右)とカップを掲げた

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キム・ミョンウ

キム・ミョンウKim Myung Wook

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Getty Images

 大会史上最年少の19歳351日での優勝――笹生優花(さそう・ゆうか)が大激戦となった畑岡奈紗とのプレーオフを制し、76回の歴史を誇る「全米女子オープン」で日本人として初制覇を達成した。日本人女子のメジャー制覇は樋口久子、渋野日向子に次ぐ3人目。さらにフィリピン国籍も有する笹生の優勝は、フィリピン勢としては男女通じて初のメジャー制覇となった。
 そんな偉業を成し遂げた19歳は、一体どんな選手なのだろうか。昨年、国内ツアー初優勝を飾った後に配信した記事を特別に再公開する(初出:2020年8月18日)

「夢はアニカ・ソレンスタムの記録に迫ることです」

 堂々とそう言ってのけるのは、国内女子ツアー2戦目の「NEC軽井沢72ゴルフトーナメント(軽井沢72ゴルフ 北コース)」で初優勝した19歳の笹生優花(さそう・ゆうか)だ。

 アニカ・ソレンスタムといえば、米女子ツアー通算72勝、そのうちメジャーは10勝と圧倒的な強さで、女子ゴルフ界をけん引したプロゴルファー。賞金女王も8度と輝かしい経歴の持ち主でもある。

 そんな伝説のゴルファーの記録に迫りたいと本気で思っているのだから、その思考からして“規格外”だ。

魅力は“規格外”の飛距離

 もっとも“規格外”なのは頭の中だけではない。近年の日本の女子プロゴルフ界では珍しい剛腕でもある。

 19歳にしてドライバーショットの平均飛距離は260ヤードと規格外。特にNEC軽井沢72の最終日、16番パー5でのプレーが圧巻だった。

 ドライバーでのティショットが追い風に乗り283ヤード地点に止まる。男子プロも驚くビックドライブだ。そして残り195ヤードのところで、選んだのはなんと6番アイアン。一般男性なら6番アイアンでの距離は約150ヤードといったところだろうか。それよりもはるかに飛ぶということになる。実際に放った2打目はピンの手前約2.5メートルにつくと、これを沈めてなんなくイーグルを奪取。

 笹生がこれまで経験してきたものが、このホールに集約されていたような気がした。

 最終的に1イーグル、7バーディ、ノーボギーの63(コースレコードタイ)で回り、通算16アンダーで2位タイの若林舞衣子、藤田さいきに4打差をつけての優勝だった。

【次ページ】 師匠ジャンボからもメッセージ

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