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クーマンはバルサに残れない? 18歳ペドリら抜擢+国王杯制覇は無視され、終盤戦の“しくじり”をツッコまれる悲哀

posted2021/05/23 11:00

 
クーマンはバルサに残れない? 18歳ペドリら抜擢+国王杯制覇は無視され、終盤戦の“しくじり”をツッコまれる悲哀<Number Web> photograph by Daisuke Nakashima

世代交代の中で国王杯こそ獲得したクーマン監督だが、バルサでの任期は1年のみで終わってしまうのか

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横井伸幸

横井伸幸Nobuyuki Yokoi

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Daisuke Nakashima

 第35節A・マドリー戦(0-0)と第36節レバンテ戦(3-3)を引き分けたバルセロナは、自力によるリーガ優勝の可能性を失い、クーマン監督続投の是非がメディア上で問われるようになった。

 第37節セルタ戦(結果は1-2の敗戦)の前日に行われた記者会見でのこと。今季の功績がないがしろにされて、不当な扱いを受けていると感じるかと問われた指揮官は、真剣な面持ちで答えた。

「ここ2週間は、少々そのように感じている。シーズン全体を考えてもらいたい。最近の報じられ方では我々は相当まずい仕事をしてきたようだが、まったく同意できない」

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 昨年の夏、オランダ代表監督を辞したクーマンが引き受けたバルサは酷い状態にあった。8月のCL準々決勝バイエルン・ミュンヘン戦の歴史的大敗(2-8)で負った精神的な傷は癒えておらず、エースのメッシは移籍希望を公言していた。

クーマンの工夫でバルサは持ち直した

 若返りの必要性と財政難を理由にクラブは主力数人の放出を進めていたが、所有戦力を分析したクーマンが欲したCBやストライカーの獲得はお預けとされた。そしてシーズンが始まると故障者が続出した。

 リーガでは勝った試合よりも勝てなかった試合の方が多くなり、CL出場圏内(4位)から転落するようにもなった。

 が、クーマンの工夫が奏効してバルサは持ち直した。

「チームの変化や若手の活躍、国王杯制覇、昨年の12月には首位に12ポイントもの差をつけられていたのに、非常に難しいにせよ優勝を争っていることも考えてもらいたい」

 第37節の結果、優勝はなくなったが、彼がこう訴えたのはもっともである。

 少し補足すると、クーマンはデヨングのプレーの幅を広げ、デンベレの再生を助け、「無駄な買い物」と批判されていたグリーズマンをチームにとって重要な選手に変えた。

【次ページ】 カンテラ育ちのペドリらの才能を見抜く功績

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