Beyond The GameBACK NUMBER

聖火リレーは何を告げるか。~炎の運ばれる様子でわかること~

posted2021/04/03 08:00

 
聖火リレーは何を告げるか。~炎の運ばれる様子でわかること~<Number Web> photograph by Shiro Miyake / JMPA

3月25日にスタートした聖火リレー。7月23日の開会式まで約1万人のランナーがつなぐ予定

text by

藤島大

藤島大Dai Fujishima

PROFILE

photograph by

Shiro Miyake / JMPA

 落語家の瀧川鯉昇が例のとぼけた調子で「1964年の聖火リレー」について話している。

 CD収録の演目『日和違い』のマクラ。静岡県浜松市の小学6年生のころの思い出だ。

「聖火ランナーがくるからよ、みんなで応援に行こうぜ。そんな話が持ち上がったんでございます。いま考えれば聖火ランナーは全然応援する必要がないんでございますね。競技の選手を応援してやればよろしいんで」

 そこから「自分で国旗を作りました」と続けて「日の丸をクレヨンで描くんでございますけどね。ここに、けっこう、貧富の差が現われるんでございます。金持ちのせがれはクレヨンを目いっぱい使いましてね、大きな日の丸を描きますが、私ども貧乏人のせがれは点滴の跡かなというような……」。

こちらは雑誌『Number』の掲載記事です。
NumberWeb有料会員になると続きをお読みいただけます。

残り: 955文字

NumberWeb有料会員(月額330円[税込])は、この記事だけでなく
NumberWeb内のすべての有料記事をお読みいただけます。

関連記事

東京五輪
オリンピック・パラリンピック

他競技の前後の記事

ページトップ