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“フェリス女学院卒のプロレスラー”雪妃真矢が銀行員から“転職”した理由 「DDTを見てなかったら私は…」

posted2021/02/24 11:01

 
“フェリス女学院卒のプロレスラー”雪妃真矢が銀行員から“転職”した理由 「DDTを見てなかったら私は…」<Number Web> photograph by DDTプロレスリング

(左から)安納サオリ、雪妃真矢、赤井沙希。雪妃は異色の経歴を持つ女子レスラーとして新たな闘いに挑もうとしている

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橋本宗洋

橋本宗洋Norihiro Hashimoto

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DDTプロレスリング

 今年初となるDDTのビッグマッチ、2月14日のカルッツかわさき大会では、ベテラン秋山準のシングル王座戴冠が大きな話題となった。全日本プロレスからノア旗揚げに参加し、古巣に戻って全日本の社長を務めていた時期もある秋山がインディーの雄というべきDDTに参戦し、チャンピオンに。翌日には秋山のDDT正式入団、ヘッドコーチ就任も発表された。

 そんな重要かつシリアスな試合もあれば、前半戦では男色ディーノとMMAの強豪である青木真也がリングで尻を出して「ア〇ル電源」で会場の照明をつけたり消したりするのもDDT。男女ミックスドマッチ、女子選手4人のタッグマッチもあった。DDTの赤井沙希がアイスリボンの雪妃真矢(ゆきひまや)と組み、フリーの安納サオリ、松本都と対戦している。“ビジュアル力”も高い人気選手3人に加わった松本はいわば異能派。1人だけの団体『崖のふち女子プロレス』を主宰し、昨年はコロナ禍の中で無観客どころかリング上にも誰もいない『無人プロレス』を実現させた。

「男性ウケよりも女性ウケを意識してます」

 カードの意図としては、ビッグマッチらしい“華”担当か。しかし大会前の記者会見で、赤井はこう言っている。

「DDTという男子団体で唯一の女子カード。華やかで美しいカードと思っている人が多いと思うんですけど、この4人は華があって当たり前。闘う中で強さを求めていきたい。他のカード、団体、世間と女性として闘っていきたいです」

 団体唯一の所属女子選手である赤井は、常に“女子レスラーであること”に意識的だったし、芸能人がプロレスに挑戦することへの偏見とも闘ってきた。そんな彼女にとって、この『スーパー女子プロ大戦』(試合のサブタイトル)は腕の見せ所だったのだろう。

 タッグ結成にあたり、赤井と雪妃はインスタライブのコラボ配信を実施、試合への期待感を高めていった。DDT初参戦は雪妃にとって特別なことだった。ファン時代に最もよく見ていた団体がDDTなのだ。ファンクラブに入っていたし、アイスリボン(と団体主催の一般向けプロレスサークル)の存在を知ったのも、DDT観戦仲間に教えられたことがきっかけだった。「だから私は、DDTを見てなかったらプロレスラーになってないんです」と雪妃。

 彼女もやはりDDTで試合をする意味、男子ばかりの大会での“唯一の女子プロレスの試合”の意味を考えていた。女性にこそ女子プロレスを見てほしいという思いも強い。曰く「今は男性ウケよりも女性ウケを意識してます」。記者会見で「私から安納サオリに“推し変”した人にも試合を見てほしい」と笑わせた雪妃だが、実は“推し変”した男性ファンは雪妃の変化に気づいたのかもしれない。

「男の人はナチュラルメイクが好きなんでしょうけど、あえて強めキツめにしてますね。カラコンでオッドアイにしたり、コスチュームも派手な色を使って。まあ清楚ではないです(笑)。テーマは……女性が好きな“非日常”ですかね」

【次ページ】 「“どうせ見た目だけでしょ”と言われない試合を」

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