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西の雄・琉球ゴールデンキングスに訪れた“我慢の時” 藤田HCが語る打開のためのチームの原点とは
text by
カワサキマサシMasashi Kawasaki
photograph byB.LEAGUE
posted2021/01/30 11:00
昨シーズンのリバウンド王・ジャック・クーリーは、今季も1試合平均12.4リバウンド（1月27日現在）でリーグ首位を独走中
琉球を強豪たらしめる、揺るぎなき原点
「昨日とさほどゲーム展開は変わらず、今日のほうが早い段階でイニシアティブが取れたと思いましたが、そのあと早い段階で流れを渡して、それが行ったり来たりしました。選手たちは、ハードワークをしていました。どうにかしようという姿勢が試合を通してありましたし、決して悪いことばかりではありませんでした。負けてしまった結果は悔しいですが、しっかり過程を見て次の試合に向かいたい」
シーズンの最初から最後まで安定した力を発揮できるチームなど、そうはない。どんなチームでもシーズンのなかで、調子の波は上下するもの。今の琉球は、調子の波には乗れていないのかもしれない。それでも回帰できる、揺るがない原点があるのは強みだ。その原点とは、ディフェンスである。今季の1試合平均失点74.27（1月27日現在）は、リーグ4位（同）の数字。藤田HCも、自チームのディフェンスには手応えを得ている。
「バスケは、オフェンスが有利なスポーツです。ディフェンスはそれぞれに役割があって、5人がヒモでつながっているかのように一丸となって、ひとりひとりが役割を果たしてこそ、相手を止められると思います。それを40分繰り返していけば、もっともっといいディフェンスになる。キングスは個々の能力が高いので、ボールプレッシャーやディナイ、ヘルプディフェンスなど、全員がひとつひとつ仕事をしていけば、相手にとっては攻め辛いディフェンスになると思います」
2017-18、2018-19と2シーズン続けて1試合平均失点60点台をマークするなど、“ディフェンスの琉球”は、チームにとっての文化といえる。そのカルチャーのもとに獲得した新加入選手も、成果を残している。
「船生誠也に今村佳太、キム・ティリ、ドウェイン・エバンスら、新しく入ってきてくれた選手たちは、それぞれにディフェンス面で良さがあり、ハードにプレーしてくれています。僕らのディフェンスは、はっきりとしたミスマッチがないところが強みだと思う。だからこそ、チームディフェンスがひとつひとつ機能していけば、個々のところでずれない。しっかりとソリッドにプレーして、相手にタフなシュートを打たせるようにやっていきたい」
