サッカー日本代表PRESSBACK NUMBER
1カ月ぶりの代表戦 19歳久保建英と「長くプレーしてみてほしい」“注目すべき選手”ってだれ?
text by
中西哲生+戸塚啓Tetsuo Nakanishi + Kei Totsuka
photograph byJFA
posted2020/11/13 11:03
オーストリアでの練習に参加する久保建英
どちらのサイドでもスムーズにプレーできる
リーガでは途中出場の多い久保ですが、「アピールしなければ」という気持ちとうまく折り合いをつけていると感じます。プレーのバランスが取れている。ここで言う「バランス」とは、途中出場の選手として課せられたタスクを遂行しつつ、自分だからできるプレーにも果敢にチャレンジすることを指します。
そのうえで彼は、たとえミスをしても引きずることがない。ミスをしたあとも、自分らしさを発揮しようとトライする。「ミスはしなかったけれど、リスクを冒していない」というプレーに陥ることがないのは、間違いなくポジティブな要素だと言っていいでしょう。もちろん、日本代表でも同じメンタリティでプレーするに違いありません。
10月のコートジボワール戦で、久保は左サイドで先発しました。右サイドのほうが持ち味は出しやすいですが、そのなかでも、決定的なクロスを供給しています。ビジャレアルでも左サイドで起用されていますから、どちらのサイドでもスムーズにプレーできるでしょう。
重要なサイドバックとのコンビネーション
個人的にはどちらのサイドで使われるのかよりも、同じサイドのサイドバックとの関係性が大切になると考えます。
マジョルカでプレーした昨シーズンの久保は、右サイドバックのポソとのコンビネーションを磨き上げました。久保はポソを使い、時にはおとりにした。ポソも久保を使い、久保の動きをダミーにもした。彼らがプレーする右サイドは、マジョルカのストロングポイントになっていました。
サイドバックがタッチライン際のレーンへ飛び出してくれれば、オンザボールの久保は自分で持ち出してもいいし、サイドバックを使ってもいい。選択肢が増えます。サイドバックが内側のレーンへインナーラップしてくれば、また違う選択肢が生まれてくる。どちらのサイドでプレーするにしても、サイドバックとのコンビネーション構築は不可欠です。