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アルファタウリ・ホンダ、F1初優勝は「正当な結果」。真のパートナーが理解した日本人の精神性。
text by
尾張正博Masahiro Owari
photograph byGetty Images
posted2020/09/07 15:00
初優勝を遂げたアルファタウリ・ホンダのピエール・ガスリー。フランス人としては'96年モナコGPのオリビエ・パニス以来、24年ぶりの優勝。
初の頂点は正当な結果だ。
その姿勢はイタリアの小規模チームのスタッフたちの気持ちにも変化を与える。それまで'08年に優勝した以外、一度も表彰台に上がったことがなかったトロロッソが昨年は2度も表彰台に立った。トロロッソもまた、ホンダとともに成長していた。
アルファタウリに改名した今シーズン、第8戦イタリアGPはそのホンダと迎えた50戦目の記念レースだった。
レースは上位陣が次々と脱落する荒れた展開となる中、アルファタウリはピエール・ガスリーを早めにピットインさせる作戦が結果的に功を奏し、レース中盤にトップに立つ。終盤、タイヤが厳しくなったガスリーはサインツの猛攻を受けるが、ホンダ・パワーは最後までガスリーにエネルギーを与え続けた。イタリアGP史上稀に見る激戦は、かつてのパートナーだったマクラーレンを0.415秒差で抑え切り、ホンダが勝利した。
50戦目で掴んだ初の頂点。この優勝は奇跡や単なる幸運で転がり込んだものではなく、アルファタウリとホンダが力を合わせて努力してきたことへの正当な結果だった。