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「3強」ビワハヤヒデ、ナリタタイシンは老衰で……。30歳、ウイニングチケットはどうしている?
text by
石井宏美Hiromi Ishii
photograph byKei Taniguchi
posted2020/09/03 18:00
北海道で余生を過ごすウイニングチケット。多くの馬を看取ってきた太田氏はその変わらぬ馬体に驚く(2019年3月撮影)。
国内最長寿は40歳。人間で言う100歳。
「私が2013年にAERUに来てから今もこうして元気に過ごしてくれているのは、チケットの性格や体の丈夫さ、先天的なものももちろん関係していると思いますが、“らしく”生きるためのサポートが、そんなに悪いやり方ではなかったのかなとも。もちろん、もっと何かしてあげられることもあると思うんですけどね。今後もチケットに勉強をさせてもらいながら、元気に長生きしてもらえるようなお世話ができればなと思っています」
ちなみに、サラブレッドの国内最長寿記録は、昨年8月に亡くなったシャルロットが持つ40歳。人間に換算すると100歳を超える年齢だと言う。
「長寿記録も1つの目標にしてもいいかな、と思えてしまうぐらい元気な30歳」というチケット。日々、彼に寄り添う太田は、「ここにいる間は馬らしく、のんびり生活してもらいたいですね」と目を細めていた。