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藤井聡太棋聖へのAI形勢判定に名物棋士・橋本八段「神レベルに強いということに」。史上最年少二冠かかる木村王位との第4局は2日目へ。
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NumberWeb編集部Sports Graphic Number Web
photograph by日本将棋連盟
posted2020/08/19 19:00
木村一基王位に挑んでいる藤井聡太棋聖(写真は第1局のもの)
NHK杯で残した2つの逸話って?
忌憚のない言動で将棋ファンから「ハッシー」のニックネームで愛される橋本八段は、数々の逸話を残している。
代表的なのは2012年度のNHK杯テレビ将棋トーナメント、羽生善治九段に挑んだ時のこと。対局前のインタビューで「羽生さん? 強いよね。序盤、中盤、終盤、スキがないと思うよ」などと発言。同年の対局で佐藤紳哉七段が豊島将之竜王に挑んだ際に「豊島? 強いよね。序盤、中盤、終盤……」とコメントした際の動きを“完コピ”したことが大きく話題となった。
その一方で2014年度のNHK杯準決勝、行方尚史九段戦では終盤にまさかの「二歩(※成っていない歩を2枚、同じ筋に配列してしまうこと)」で反則負けする悪夢を味わったこともある。
もちろん橋本八段は屈指の実力派だ。今期は竜王戦1組在籍で、順位戦B級2組では藤井棋聖にこそ敗れたものの、「光速の寄せ」が代名詞の谷川浩司九段相手に勝利を挙げている。橋本八段のような個性派棋士がいるのも、将棋界の面白さと言えるだろう。
対局は20日朝に再開し、同日夜までに決着するとみられる。