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藤井聡太棋聖へのAI形勢判定に名物棋士・橋本八段「神レベルに強いということに」。史上最年少二冠かかる木村王位との第4局は2日目へ。
 

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photograph by日本将棋連盟

posted2020/08/19 19:00

藤井聡太棋聖へのAI形勢判定に名物棋士・橋本八段「神レベルに強いということに」。史上最年少二冠かかる木村王位との第4局は2日目へ。<Number Web> photograph by 日本将棋連盟

木村一基王位に挑んでいる藤井聡太棋聖(写真は第1局のもの)

 第61期王位戦第4局は8月19日、福岡県福岡市の「大濠公園能楽堂」にて午前9時から対局が始まり、現在3連勝中の藤井聡太棋聖(18)が史上最年少となる二冠獲得と八段昇段に向けて、木村一基王位(47)と熱戦を繰り広げている。

 本局はカド番で迎えた先手番の木村王位が1分ほど考慮したのち、初手を2六歩と指すと、木村王位が得意とする「相掛かり」で進んだ。木村王位は23手目で2五飛と中段に飛車を引き、そこから29手目で1五飛と回るなど、この一局に懸ける姿勢を感じさせる指し回しを見せた。

 その後は藤井棋聖が1時間27分の長考から32手目の8六飛を着手すると、木村王位も37手目を1時間8分の長考の末に8五歩と打つなどの展開ののち、42手目で藤井棋聖の封じ手となった。

「もぞもぞする」クセも見抜く。

 1日目の対局を放映した「ABEMA」で、解説者として視聴者を楽しませたのが橋本崇載八段(37)だ。午前中の解説では「今日はあまり藤井くんをほめないようにしたい」と宣言したものの、気づけば藤井棋聖を称賛。

 また画面上に表示されるAIによる形勢判断が「藤井棋聖45-55木村王位」となった際、橋本八段はそれまでの展開を踏まえたうえで「この形勢だとしたら(藤井棋聖は)神レベルに強いということになりますね」と評し、藤井棋聖が一手指して互角になると「(形勢を)50-50にするのを知ってるとしか思えない」とも表現していた。

 そして藤井棋聖の指すタイミングについて、直前に「もぞもぞする」クセを見抜き、時に指し手までズバリ当てるなど、その観察力は抜群だった。

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