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新大関はお披露目場所で苦戦。
朝乃山に“見えない敵”の影響は?
text by
佐藤祥子Shoko Sato
photograph byKYODO
posted2020/04/19 08:30
東京・墨田区にある高砂部屋で砂袋を担いですり足に励む朝乃山。大関昇進後も武器である下半身の強化を徹底。
異例の「無観客開催場所」となった先の大阪場所で、大関昇進を決めた朝乃山。言うまでもなく、新型コロナウイルス問題で日本が大揺れに揺れる渦中のこと。大関昇進伝達式は、通常ならば多数の中継テレビカメラが居並び、まばゆいカメラのフラッシュを浴びる晴れの舞台だ。しかし、ウイルス感染を懸念し、最小限の報道陣による粛々とした“代表取材”となった。
その後もコロナ禍は日を追うごとに深刻さを増し、新大関お披露目の場所となる5月夏場所の開催も苦しい状況だ。現時点では「初日を2週間遅らせる」と発表されているものの、先行きは不透明だ。新大関も次なる目標を掲げるどころか「本場所の土俵に上がれるのか」わからないまま。全力士が「外出禁止令」のお達しを受け、それぞれが所属する部屋で稽古に励んでいる。