酒の肴に野球の記録BACK NUMBER
筒香嘉智&秋山翔吾のMLB移籍と、
菊池涼介の残留で浮かぶ3つの数値。
text by
広尾晃Kou Hiroo
photograph byHideki Sugiyama
posted2020/01/09 11:40
メジャー移籍はかなわなかったのは残念だが、菊池涼介の守備が2020年も日本で見られる楽しみがあるとも言える。
米挑戦を目指す西川遥輝の数字は。
最後に少し気が早いが、2021年に向けてポスティングでのMLB移籍に挑戦することを表明した日本ハム、西川遥輝のこれらの数字も出しておこう。これも過去5年の実績から。
西川遥輝
(1)IsoP .109(長打率.400 打率.291)
(2)IsoD .096(出塁率.387 打率.291)
(3)年齢 28歳(2021年開幕時点)
来年の時点でも西川はまだ20代だし、.100近いIsoDは魅力だ。さらに高い盗塁成功率(.866)も売りにはなるだろう。ただし本塁打のキャリアハイがわずか10本という長打の少なさが大きなネックになるだろう。2020年の西川はホームランを打てることを証明する必要がある。
いずれにせよ、NPBからMLBへの「人材流出」は、新しいフェーズに入ろうとしている。これまでは「憧れの先輩選手の背中を追いかけて」海を渡ったが、今の選手は現実的なステップアップの選択肢としてMLBを志向するようになっている。
トップクラスの選手が「MLB移籍」を視野に入れるようになれば――自ずとNPBの野球も変化せざるを得ないのではないか。