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5馬身差圧勝で生まれた2歳女王。
北村友一がGI3勝目、NFは17勝目。

posted2019/12/09 18:00

 
5馬身差圧勝で生まれた2歳女王。北村友一がGI3勝目、NFは17勝目。<Number Web> photograph by Kyodo News

2歳女王を決定するレースで、5馬身差圧勝。レシステンシアの名前を春に聞くのが今から楽しみだ。

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島田明宏

島田明宏Akihiro Shimada

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Kyodo News

 圧倒的なスピードを武器とする、無敗の2歳女王が誕生した。

 第71回阪神ジュベナイルフィリーズ(12月8日、阪神芝外回り1600m、2歳牝馬GI)を、北村友一が騎乗した4番人気のレシステンシア(父ダイワメジャー、栗東・松下武士厩舎、ノーザンファーム生産)が2歳コースレコードで優勝。新馬、ファンタジーステークスに次ぐ3連勝でGI初制覇を果たした。

 1400m戦でも楽に先行できるスピードは、このなかに入るとずば抜けていた。

「いいスタートさえ切れば、先行する十分なスピードがあることはわかっていました」

 そう北村が振り返ったように、速いスタートを切ったレシステンシアは無理なくハナを切り、ゲートを出てからの10完歩ほどで1馬身ほど抜け出していた。

気性の荒さとスピードを受け継いで。

 北村が実戦でこの馬に乗るのは、前走のファンタジーステークスにつづいて2度目だった。

「デビュー2戦目の前走で課題だと思っていたメンタル面が、3戦目の今日、お客さんが多いなかでも落ちついていました。道中は、リラックスさせることだけを考えて運びました」

 父のダイワメジャーも、パドックで暴れ、横になったことがあったほど、激しい部分を持った馬だった。メンタル面の難しさはそうした父に似たのかもしれないが、それ以上にこの馬は、父から飛び抜けたスピードを受け継いでいた。

 レシステンシアが1馬身ほどのリードを保ったまま3コーナーに入って行く。

 先頭から最後尾まで10馬身あるかどうか。馬群がバラけることなく、比較的かたまっているので、流れが遅く見えたのだが、前半800m通過は45秒5。後半800mは47秒2だったから、先行馬にとって厳しいハイペースだったと言える。

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