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西武優勝に貢献した19歳、
“離島の怪童”平良海馬。
posted2019/10/07 15:00
text by
石田雄太Yuta Ishida
photograph by
KYODO
彼を初めて見たのは2016年6月18日のことだった。青空が広がる梅雨明けの沖縄で、甲子園を懸けた夏が始まった。開会式の日の第1試合は、八重山対八重山商工の石垣島ダービー――そんな注目の一戦で衝撃を受けたのは、思いっ切りバットを振る八重山商工の背番号7、2年生の平良海馬だった。今年の7月下旬から、流れを変える中継ぎとしてライオンズの勝ちパターンを支えた高卒2年目のピッチャー、あの平良である。
3年前の夏、0-0で迎えた6回表、八重山商工はツーアウト一、二塁で3番の平良がバッターボックスへ向かう。2年生ながら投げれば140kmを越える球速を叩き出し、打てばとんでもない飛距離のホームランを放つ“離島の怪童”として、当時から彼はその名を馳せていた。八重山ポニーズで平良の一つ上だった八重山商工のキャッチャー、前粟藏知弘がこんな話をしていた。