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真剣にサッカーをする大人が減少中?
仕事を犠牲にしない道は可能なのか。
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph byGetty Images
posted2019/03/18 08:00
元ヴァンフォーレ甲府の阿部翔平も東京シティFCには参加している。サッカーをライフスタイルにできるか。
Jリーガーになることが全てではない。
簡単なことではない。
だからこそ、夢を抱ける。
実質8部のアマチュアクラブからプレミアリーグまで駆け上り、イングランド代表にもなったジェイミー・バーディーのような選手は、とても分かりやすいサクセス・ストーリーだ。しかし、バーディーのようなケースは本当に、本当に一部でしかない。
Jリーガーにはなれないかもしれないけれど、週末の公式戦で思い切りプレーして、なおかつ社会人としてしっかりと自立している20代や30代がいたら。僕はちょっと応援したくなる。もちろん、10代でも、40代でも。カズこと三浦知良とか中村俊輔とか、小野伸二とか中村憲剛みたいに瑞々しいサッカー愛を感じさせるベテランが社会人選手にもいたら、カッコ良くて羨ましいなと思う。
仕事かサッカーのどちらかに重心が傾くのではなく、どちらも地に足を着けて取り組む。これまでの社会人選手とは違うあり方としての「兼業フットボーラー」が本当に成り立てば、日本サッカーの景色はちょっと変わるかもしれない。Jリーガーよりもっと身近な“街のヒーロー”がいたら、サッカーへの親しみがもっと深まっていくはずだからだ。