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久保建英、体も心も急速に大人に。
「18歳の誕生日」まであと3カ月。
posted2019/03/11 11:40
text by
戸塚啓Kei Totsuka
photograph by
J.LEAGUE
一番冷静なのは、久保建英かもしれない。
FC東京に所属するこの17歳は、シーズン開幕から3試合連続でスタメン出場している。4-4-2の2列目右サイドのポジションを、しっかりとつかんだようだ。
開幕から3試合連続でピッチに立っているのは、昨シーズンと同じである。ただ、そのすべては途中出場だった。チーム内での立ち位置は、明らかに変わっている。
J3リーグに初出場した2016年11月当時は、身長167cmで体重が60kgだった。J1のピッチに初めて足を踏み入れた'17年11月は、170cmで63kgだった。
今シーズンは173cm、67kgで登録されている。身体が大きくなってきたのは見た目にも明らかだが、変化の裏づけは数字だけではない。
指揮官も口にする久保の変化。
2月23日の川崎フロンターレとの開幕戦で、FC東京は序盤から守勢に立たされた。サイドハーフもディフェンスにまわる時間が長いなかで、背番号15を着けた17歳は右サイドのスペースを埋め、1対1のバトルにも激しくチャレンジしていく。
そのうえで、瞬時の判断から際どいスルーパスを通した。前半終了間際には、右ポスト直撃のFKを放っている。
「前半は風下でボールが落ち着かないなかで、DFの背後にいいボールを配球してくれた」とは、試合後の長谷川健太監督である。
就任2年目の指揮官は久保のプレーについて、「素晴らしい、のひと言ですね。すべて成長している。精神的にも(昨シーズン途中に期限付き移籍で)F・マリノスへ行って、外の世界を知って、だんだんと大人のメンタルに変わりつつある。フィジカル的にもこれまでと同じイメージでプレーしても、相手にボールを奪われない、運べる、仕掛ける、といったことができるようになっている」と評価した。