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今宮純の「2017ベスト・アワード」~F1界をにぎわせた、ハミルトンのシューマッハー越え~
text by
今宮純Jun Imamiya
photograph byAFLO
posted2017/12/16 17:00
「去年あれだけ差を付けられたメルセデスに対し、今季はいい勝負ができた」と、ベッテルは手応えを感じている。
四冠王者ハミルトンの今季の記録で際立つのが、M・シューマッハーの68回を抜く通算72回のPP獲得だ。新規定で大幅に上がったマシン性能に適応してコースレコードを次々更新。決勝でも全20戦入賞(昨年から25戦連続)、トラブルで下位に後退しても粘り強さが光った。シューマッハーは'01年に32歳で四冠を達成したが、彼も同じ年齢だ。『ベスト・ハミルトン』を見た気がする。
人気では最年長のライコネンか。実感したのがスペインGP。彼のリタイア直後に客席で号泣した少年ファンを、チームがパドックに呼んだ。2児の父ライコネンがレーサーの顔とは違う笑顔で迎える場面が世界に流れた。