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処分を骨抜きにするな。王者マリーの痛烈な批判。~シャラポワをゲストに呼べば観客は増えるが……~
text by
秋山英宏Hidehiro Akiyama
photograph byGetty Images
posted2017/03/24 08:00
処分中はチャリティや練習、広告活動等に勤しんだ。復帰はいきなりのプレミア大会から。
ドーピング違反で1年3カ月の資格停止処分を受けたマリア・シャラポワが、4月下旬のシュツットガルト大会で復帰する予定だ。1年以上、公式戦に出ていないためランキングは消滅しており、大会主催者はワイルドカード(WC)、すなわち主催者推薦枠で出場させるという。その後、マドリードオープン、イタリア国際の主催者も同選手にWCを与える意思を示した。
これに異議を唱えたのが、男子の世界ランキング1位、アンディ・マリーだ。英国の新聞に「自分の力で復帰すべきだと思う」と話したという。
スター選手を出場させたいのはどの大会も同じだろう。処分が解除された選手へのWC付与はルール上、問題ない。シャラポワはグレードの高い3大会で順調に勝ち星を増やし、ランキングを急上昇させて、たちまち女子テニスの第一線に復帰するかもしれない。その後も、WCを提供する大会が続く可能性がある。しかし、スポーツ界を揺るがす違反行為で処分を受けたのに、こんなに簡単に元のポジションに戻ってこられるものなのか。確かに違和感がぬぐえない。